北大所有の「無意根小屋」全焼 利用者23人下山、負傷者なし
2日午後10時ごろ、札幌市南区定山渓の山中にある「無意根小屋」の利用者から「屋根から出火した」と119番通報があった。札幌市消防局などによると、小屋は全焼したという。北海道大学山スキー部が管理する築90年超の木造2階建てで、2020年に改修工事を終えたばかりだった。 大学関係者によると、出火当時、小屋には北大山スキー部の部員や卒業生ら23人が宿泊していた。天井裏付近から火が出ていることに気づき、備え付けの消火器を使用したものの、消火できなかったという。 消防や道警によると、いずれも自力で下山し、3日午前0時半ごろまでに救出が完了したという。けが人はいなかった。 3日午前5時10分ごろから、ヘリを含めて10隊が出動し消火活動にあたった。午後2時40分ごろ鎮火したという。出火の原因はまだ明らかになっていない。 小屋は1931年(昭和6年)建設。1階に薪ストーブがあり、煙突は吹き抜けの屋内から2階の屋根裏を通じて屋外に出ている。平日は無人で、週末は原則、山スキー部の部員や卒業生が宿泊して管理している。(鈴木優香、小池淳)
朝日新聞社