ヤクルトエースが満員札止めの甲子園で復活 「ゲン担ぎ」の勝負メシで今季初登板初勝利
◆JERA セ・リーグ 阪神2―8ヤクルト(26日・甲子園) 甲子園の魔物をやっつけた。ヤクルト・小川泰弘投手(33)は今季初登板で7回5安打2失点。無四球の好投で首位・阪神の連勝を7で止め、今季初勝利を手にした。 12年目の今季は開幕前に右肘痛を発症して出遅れた。ようやく迎えた1軍のマウンドが満員札止めの甲子園。「チームに流れを持ってこられるように」と、テンポの良さを意識して腕を振り、3回までわずか26球の完全投球。4回2死から森下にソロを被弾して5回にも1失点したが、6回からは90キロ台のチェンジアップも交えるなど、阪神打線に的を絞らせなかった。 開幕を2軍で迎え「何とか成長した姿で1軍に戻りたい」とリハビリに取り組む中、合間には「ちょっと遠出をして、自然の多い場所に行ってリラックスした」と適度な息抜きの時間も大切にした。 最近では東京・調布の深大寺に足を運んで、名物のそばを堪能。「おいしいものを食べるのは好きです」とチーム屈指のグルメは、登板前日に「ゲン担ぎで」とカツ丼かトンカツを頬張る。25日の夕食はトンカツをチョイス。大盛りのキャベツとともにペロリと平らげて、狙い通りに勝った。 「今年はチームとしてしっかりやり返すことができるよう、浮上していけるように頑張っていきます」と誓った右腕に、高津監督も「彼もそれなりに責任を感じているでしょうし、これから200イニングを目指して頑張ると思います」と期待を込めた。帰ってきたエースを中心に、借金3の最下位から巻き返す。(阿見 俊輔)
報知新聞社