110年ぶり新入幕Vの尊富士、地元で凱旋パレード 青森・五所川原市で人口より多い5万5000人が集結
3月の大相撲春場所で、110年ぶりとなる新入幕優勝を果たした尊富士(25)=伊勢ケ浜=の凱旋パレードが1日、出身地の青森・五所川原市で行われ、2か所で計約5万5000人の市民らが大歓声で快挙を祝った。 市中心部のパレードでは、オープンカーで行進。沿道からの熱狂的な声援や拍手に手を振って応えた。生まれ育った金木地区(824メートル)と同市中心部(776メートル)とを約20分ずつ2度に分けてパレード。五所川原市の人口5万140人を超える人々に祝福され、「最高のパレードだった。皆さんに『ありがとう』といわれたことが記憶に残っている」と感謝した。 セレモニーでは三味線で送り出され、金木地区では小説家・太宰治の生家「斜陽館」を通過。中心部では約23メートルの山車(だし)のねぷた「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」も花を添えた。「とても楽しかった。自分を通して、青森に興味を持ってくれたらうれしい」と手の込んだ演出に頬が緩みっぱなしだった。 賜杯を抱いた先場所は14日目に右足首のじん帯を損傷し、千秋楽を強行出場。春巡業は全休しており、夏場所(12日初日、東京・両国国技館)の出場については「分からない。痛いが、やるべきことはやっている。けがを乗り越えて強くなりたい」。故郷の声援を力水にする。(山田 豊) ◆尊富士の地元での一日 ▽午前10時 青森県庁で宮下宗一郎知事と会談。青森県褒賞を授与される ▽同11時半 五所川原市役所で第1号となる市民栄誉賞を授与される ▽午後1時半 金木地区でパレード ▽同3時半 五所川原地区でパレード ▽同4時半 記者会見 ▽同6時 優勝祝賀会 ▽同8時40分 青森空港から帰京
報知新聞社