日産ガンバレ! かつての日産は初モノづくしで「技術の日産」の看板に偽りなしだった!!
●エクストロイドCVT
無段階で変速するCVTは、滑らかな変速と高効率というメリットがあったが、大トルク車には不向きだった。日産はベルト式に代わって、ディスクとパワーローラーにより、動力を伝達するエクストロイドCVTを開発し、セドリック(Y34)に採用した。
●国産初のターボ
軽自動車からスポーツカーまで、ターボエンジンが大好きな国産車。そのパイオニアは、1979年12月に発売された日産の430セドリック/グロリア。各社に先駆けて、ターボエンジンを手なずけたのが日産。そして、シルエットフォーミュラレースに、スカイライン、シルビア、ブルーバードの3台の日産ターボ軍団を送り込み、ターボ=日産のイメージを定着させることに成功する。
●省スペース用テンパータイヤ
パンク修理キットが標準で、スペアタイヤを積まなくなったクルマも多くなったが、省スペースタイプのテンパータイヤを日本で初めて標準装備したのは、日産のR30スカイライン。スペアタイヤ空気圧警告灯までついていた。
●GTオートスポイラー
F1マシンのDRSのように可変のアンダースポイラーを採用したのも日産が最初。 R31スカイラインに設定された「GTオートスポイラー」が、世界初の車速感応式電子制御エアロになる(70km/h以上でせり出て、50km/h以下で収納される)。 日産のビッグマシン、R381も左右分割型可変ウイングを装着し、「怪鳥」と呼ばれたので、それがルーツ!?
●油圧アクティブサスペンション
1980年代、グランドエフェクトを最大限活用するためにF1で積極的に取り入れられたアクティブサスペンションを、市販量産車で世界で初めて採用したのは1989年に登場した日産インフィニティQ45。路面や車体姿勢の変化に瞬時に対応し、究極のサスペンションといわれたが、システム重量やアクチュエータの信頼性、何より高価で廃れてしまった。 そのほか、新しいところでは、量産型世界初の可変圧縮比エンジン「VCターボエンジン」や、エンジンの吸気バルブの作動角(開弁期間)とリフト量の両方を連続的にワイドレンジに可変制御するVVEL、高速道路で同一車線内ハンズオフが可能なナビ連動ルート走行を実現した「プロパイロット2.0」なども日産の技術。 身近なところでは、キーレスエントリーのルーツ、カードエントリーシステム(R31スカイライン)も日産だし、電動格納式カラードドアミラーを世界初採用したのもC32ローレルだった。 このように、日産には「技術の日産」に恥じない技術力があったし、日産ファンはまだまだ多い。底力はいまでもあるはずなので、その技術を生かし、魅力ある新車を開発し、経営を立て直してほしいものだ。
藤田竜太
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