最高の野球漫画実写化は…? 名作野球コミック原作の日本映画(3)怒りの男が優しいおじいちゃんに!? 名優勢揃いの青春映画
『巨人の星』、『MAJOR』、『ベー革』…。昭和、平成、令和と幾世代にも渡って描き継がれ、コミックファンの心を掴んでいる野球漫画の名作たち。今回は、そんな名作コミックの実写映画化作品を5本セレクト。原作の世界観を巧みに再現した佳作から、ツッコミどころ盛り沢山の迷作まで、玉石混淆のラインナップをご紹介する。今回は第3回。
『バッテリー』(2007)
監督:滝田洋二郎 原作:あさのあつこ 脚本:森下直 出演:林遣都、山田健太、鎗田晟、蓮佛美沙子、萩原聖人 【作品内容】 ピッチャーとしての才能に恵まれた原田巧(林遣都)は、中学入学のタイミングで岡山県境の地方都市に引っ越すことに。転居して早々、巧はキャッチャーの永倉豪(山田健太)と出会う。永倉は巧の球に惚れこみ、バッテリーを組むことを熱望する。春休みが終わり、中学生活が始まった。巧と永倉は期待に胸を弾ませて、新田東中学の野球部に入部したはいいものの…。 【注目ポイント】 現時点で累計800万部を超える売上げを記録している、あさのあつこの同名コミックを、『おくりびと』などで知られる巨匠・滝田洋二郎が実写映画化。野球に青春を捧げる少年たちを主人公に、その家族、兄弟、クラスメイトとの絆がみずみずしいタッチで映し出されている。 天海祐希、岸谷五朗、らの実力派俳優陣と、オーディションで選ばれた若手とのコラボレーションが実現。舞台となった岡山の美しい大自然も見逃せない。甲子園出場校の有名監督だった過去を持つ主人公の祖父を演じるのは、昭和を代表する俳優・菅原文太。『仁義なき戦い』シリーズのイメージとは一線を画する優しいおじいさんを見事に体現している。 勝利至上主義や泥臭さよりも青春をモチーフにした作品となっており、主人公が中学生ということもあり、友情や青春の輝きが詰まっている。野球をやリアルに描いた作品ではないが、普遍的な青春映画として一見の価値のある作品となっている。
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