「世界一の野球少年に」「超えたい」 大谷翔平の偉業に沸く旧友、小学生、故郷の人々
米大リーグ、ドジャースの大谷翔平（30）が19日（日本時間20日）に達成した「50本塁打、50盗塁（50－50）」の偉業が、日本中を沸き立たせた。甲子園に共に挑んだ旧友、グラブを贈られた子供たち、活躍を見守る故郷の人々…。「異次元」としか言いようがない偉業に、胸を躍らせた。 【写真】産経新聞で発行された号外紙面 ■永遠の野球少年 「野球という競技に人生をささげてきたからできた」。大谷と小学生のころに知り合い、花巻東高時代には共に春夏2度の甲子園に出場した小原大樹さん（30）は大谷の偉業をこうたたえ、「同級生として誇らしい。自身も負けていられない」とかみしめた。 常に隣で成長を見届けた小原さんは、大谷の練習姿勢について「とにかく『やってみる』のイメージが強い。経験してから善しあしを決めるのは、当時も今も変わらない」と回想し、「永遠の野球少年」と評する。遠い存在にはなったが、「ワールドチャンピオン、世界一の選手、世界一の野球少年になる夢をかなえてくれると信じている」と〝超人〟のさらなる飛躍に期待を寄せた。 ■次はワールドチャンピオンに 東京都葛飾区の区立金町小学校。大谷が前人未到の記録を達成した20日、昼休みの体育館にキャッチボールを楽しむ子供たちの元気な声が響いた。手には、大谷から贈られたサイン入りの茶色いグラブをはめていた。 「大谷選手を超える野球選手になりたい」。小学2年の池田真悠（しんゆう）くん（7）は、前人未到の記録達成に目を輝かせた。少年野球チームに所属する小2の渡辺碧玖（りく）くん（7）は「すごい！」と目を丸くしながら、「グラブありがとう」と感謝を口にした。 伊藤香織校長も「日本人として誇らしい」と語り、「大谷選手のように、夢を追うことの大切さを授業などで伝えていきたい」と意気込んだ。 故郷の岩手県奥州市も興奮に沸いた。花巻東高時代からのファンという会社員、千葉祐啓さん（57）は「あっさりと偉業を達成してしまい、異次元としか言いようがない」と声を弾ませた。 「鳥肌が立った」と話したのは、大学生の千葉隼人さん（21）。「常に向上心を忘れず努力する姿にモチベーションをもらっている。次はワールドチャンピオンになってほしい」とさらなる活躍を期待していた。（宮崎秀太、塚脇亮太、石田征広）
