[関東2部]順天堂大が1部入れ替え戦へ…元監督の騒動から混乱、日比威監督の下で帝京高に続く吉報を
[11.16 関東大学L2部第22節 早稲田大1-1順天堂大 早稲田大学東伏見サッカー場] 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 3位の{c|順天堂大}}が4位の早稲田大と1-1で引き分けた。勝てば自動昇格圏の2位の可能性もあった一戦で、前半6分にCKからDF三輪椋平(3年=青森山田高)が頭で合わせて先制した順大だったが、同30分に失点してドローに持ち込まれた。 「先制点を取ると守りに入らないといけないというゲームが最終戦まで続いてしまった」。ゲーム内容に関しては渋い表情をみせた日比威監督だが、1部参入プレーオフ出場権を確保したことで、「慌てることなく冷静に1-1でクローズしてくれたという部分に関してはよくやってくれた」と一定の評価も語っていた。 OBに名波浩氏やMF旗手怜央(セルティック)らがいる名門の順大だが、一昨年に堀池巧元監督のパワーハラスメント疑惑が明るみになると、2部降格が決定。後任人事も進まないほどの混乱の中で、23シーズンの2部リーグでは降格争いをするほど苦境に立たされた。 そこに再建に向け、白羽の矢が立てられたのが、日比監督だった。自身もプレーヤーとして高校選手権で優勝した実績を持つ帝京高で9年間監督を務めていた日比監督だが、母校の窮地を救うべく、約30年ぶりとなる大学サッカー界への帰還を果たしていた。 取り組んだのは自信を取り戻すことはもちろん、サッカー自体も立て直すことだったという。「堀池さんが目指していたサッカー的なところはリスペクトもしているし、順大らしいサッカーだなと正直思っている。連動しながら崩しにかかるという点ではまだまだ程遠いですが、理想に近づけるようなチーム作りをしていきたい」。 試合前には昨年まで監督を務めていた帝京高が、15年ぶりとなる高校選手権出場を決めたという嬉しいニュースが飛び込んできていた。「僕が監督になって、選手権の決勝は4回出て4回負けていた。そこに関しては僕に責任があって、(後任の)藤倉先生が払拭してしっかりと今シーズン1年間やってくれた。そこは素晴らしいと思いますね」と素直に祝福する。 順大としても吉報を届けたい。順大は来週23日に味の素フィールド西が丘で行う1部参入プレーオフで、1部10位の国士舘大と対戦。引き分けなら上位カテゴリチームが優勢のため、1部昇格のためには勝つしかない一戦になる。 ただ日比監督によると、追い風になる出来事が多いという。「きょう出場停止だったゲームメーカーの岩井(琢朗=東福岡高/千葉内定)や、怪我で8か月以上チームから離れていた名須川(真光=青森山田高)も戻ってくる。去年レギュラーでずっとやっていた高貫(太瑛=柏U-18)もほぼ合流できている」と話した“名門立て直し人”は、「最後に何が何でもリードして終われるように、今週一週間トレーニングしていきたい」と力を込めていた。