島原城天守閣を背景に、勢いよく火花を吹き上げた愛知県幸田町の手筒花火＝県立島原商業高グラウンド

　島原城築城４００年を記念した「しまばら江戸まつり」（島原城築城４００年記念事業実行委主催）が１２、１３の両日、長崎県島原市城内１丁目の島原城周辺であった。１２日夜は、武者姿に扮（ふん）した市民らのたいまつ行列があり、同市の姉妹都市、愛知県幸田町の「手筒花火」や兄弟都市・大分県豊後高田市の「大たいまつ」が披露された。 　たいまつ行列は、築城４００年の機運を盛り上げようと同実行委が参加者を公募。甲冑（かっちゅう）を身にまとった約６０人が、島原駅から島原城天守閣までの約１キロを練り歩いた。 　手筒花火は、江戸時代に島原藩主を務めた譜代の大名家・深溝（ふこうず）松平家の発祥地である幸田町など三河地域の花火。長さ３４～８４センチの竹筒に火薬を詰めており、あげ手が脇に抱えて火を付けると、火花が勢いよく吹き上がる。行列が県立島原商業高グラウンドに到着すると、三州幸田芦谷煙火保存会会員が大小２５本の手筒花火に次々と点火。迫力ある光景に、観客らが歓声を上げた。 　行列はその後、島原城天守閣前に到着。江戸時代に島原藩の飛び地だった豊後高田市の秋祭りで披露される豊後大たいまつの４分の１サイズ（長さ約５メートル、重さ約１トン）の大たいまつが設置されており、先導してきた古川隆三郎・島原市長が点火。古川市長が「島原城４００年万歳」と音頭を取り、観客らと万歳三唱した。天守閣前では肥前千々石鉄砲隊による火縄銃演武もあった。