衝撃KO負けの内山が再起へ!
V12に失敗し、その去就が心配されていた前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(36歳、ワタナベ)が30日、再起を宣言した。テレビ東京系列の「追跡 LIVE! SPORTS ウォッチャー」の番組内で「できることならもう一回やりたい」と発言したもの。防衛戦の翌日にあたる28日にインタビューに答えたもので、「昨日は、何も考えられなかったんですけど、今日になって、どんどん悔しさが増してきました。もう一回再戦したいという気持ちが強くなってきました」と、再起へ傾いている胸中を明らかにした。 内山は27日、大田区総合体育館で行われた12度目の防衛戦で、同級の暫定王者であるジェスレル・コラレス(24歳、パナマ)と対戦したが、2ラウンドに3度ダウン、スリーノックダウン制を敷いているWBAルールにのっとり、2分59秒に衝撃のKO負けを喫した。試合後には、「今は何も考えられない」と、今後の進退については明らかにせず、所属ジムの渡辺会長も「内山の気持ち次第」としていた。 まさかのKO負けの背景には、1ラウンドから勇気とスピードを持って強引に攻めてきたコラレスの戦法に動揺するなどの作戦ミスや、熱望していた海外進出計画が消えたことによるモチベーションの低下などがあったが、プロ26戦目にして初めて敗戦を味わった内山の心の中に“リベンジ”という名の戦う理由が、生まれてきたようだ。 ただ再起へ難問もある。内山サイドは、再戦のオプション(興行権)を持っているため、内山が希望するコラレスとの再戦は可能だが、WBAがダイレクトリマッチを嫌うことと、WBAがコラレスに同級の正規王者であるハビエル・フォルトゥナ(26歳、ドミニカ共和国)との統一戦を指令している状況もあって、スンナリと再戦が実現するわけではない。またコラレスが統一戦でフォルトゥナに負けると持っているオプションは無効になるため、内山がコラレスとの再戦にこだわるなら、その計画プランは不透明なものとなる。