NECや政投銀、起債主幹事から三菱モルガン除外-新規も入らず
(ブルームバーグ): NEC、日本政策投資銀行、国際協力機構(JICA)が17日、三菱UFJモルガン・スタンレー証券を起債の主幹事から除外した。金融当局が同証らの法令違反を認め、処分勧告を実施する中、主幹事から外す動きが拡大している。
NECの広報担当者はブルームバーグに対し、処分勧告を踏まえて起債への影響などを総合的に判断したと説明した。同社は最速で7月上旬に2本立て総額400億円のサステナビリティー・リンク・ボンドを起債する予定。
政投銀は7月上旬に3年、5年、10年債(それぞれ200億円程度)、20年債(未定)を起債するため準備しており、JICAも6月に5年のサステナビリティー債の発行条件を決める予定だ。
起債の主幹事から三菱モルガンを除外することが判明したのはNECで6件目となる。証券取引等監視委員会は14日、三菱モルガンなど三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の3社の間で金融商品取引法に違反する行為があったとし、行政処分を出すよう金融庁に勧告した。MUFGは、手数料収入の減少などを通じて業績に影響が及ぶ可能性に直面している。
このほか、17日は中国電力やJR東日本など新規の起債案件が発表されたが、いずれも三菱モルガンは主幹事に入っていない。
三菱モルガンの広報担当者は、個別の事案についてはコメントできないと述べた。
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Takahiko Hyuga, Ayai Tomisawa