過去の後悔は忘れて、未来の心配は保留に。心と体をラクにする心がけ
思い出すと胸がしめつけられるほど苦しい気持ちになる過去のできごと。考えても仕方がないことはわかっていても、不安で仕方ない自分の将来。 そんな気持ちに「過去は忘れて、未来は保留に」とアドバイスするのは、91歳の漢方心療内科医、藤井英子さん。 藤井さんの著書『ほどよく忘れて生きていく』(サンマーク出版)より、心はカラッと、人づきあいはサラッと、人生はさっぱりとさせる生き方のコツを紹介します。 ほどよく忘れて生きていく 1,386 Amazonで見る 1,540 楽天で見る
誰かのことはいったん忘れて、自分を大切にする
産婦人科医、漢方専門医として勤めたクリニックを退職し、89歳で自身の心療内科医院を開業した藤井さん。 診察後に患者さんを見送るときは、「お大事に」ではなく「ご自分を大切になさってくださいね」と声をかけるそうです。 誰かのことはいったん忘れて、自分を優先する。簡単なようで、実はできていないことかもしれません。 いやなこと、執着、行きすぎたこだわり、誰かへの期待、後悔、過去の栄光は、ほどよく忘れるほうがいい。 その一方で、自分自身のことに集中すること、自分の居場所を心地よく保つこと。大事にしたい絆を大切にし続けること。ありがたいと思う心。──それらは忘れずに、日々心に留め置く。いい塩梅を見つけたいと私も日々模索中です。 (『ほどよく忘れて生きていく』14ページ) 本書では、「みんな仲良く」「誰かの意見」「比べる」「家族だから」「完璧」「過去」などをほどよく忘れ、「自分をいたわる」「小さな挑戦」を忘れないという心がけを紹介しています。
「ほどよく忘れる」という処方箋で心と体をラクに
学び多き本書から、今回は3章の「『過去』はほどよく忘れる」に焦点を当ててみました。 1. 「経験」もほどよく忘れる 「人生の経験値というものは、かたは相手を需要するためのおおらかさになり、かたは相手を打ち負かすための屁理屈にもなりえます」と藤井さん。 経験を、相手をやりこめる「剣」にしないこと。それならば、いっそのこと忘れて、ものごとをおおらかに見るための「羅針盤」にしようと説いています。 2. 「よかった過去」もほどよく忘れる 失敗や後悔を引きずらないだけでなく、成功やうまくいった「よかった過去」もほどよく忘れるぐらいのほうがいいと藤井さんは説いています。 それをいつまでも勲章のように胸元に身につけておくよりも、「そんなこともありましたね」と、ときどき、言われて思い出すぐらいがちょうどいい気がします。 (『ほどよく忘れて生きていく』115ページ) 3. 「心配」もほどよく忘れる 未来のことは、誰にもわかりません。 だから、心配や不安な気持ちになったら、その心配や不安を「保留にしておく」というのはどうでしょうか。そして、今日やらなくてはならないこと、未来のためになる小さなことを淡々とやるのです。 (『ほどよく忘れて生きていく』119ページ) 「未来のことは考えないようにしよう」とするのではなく、「いったん保留にすればいい」と言われるだけで、気持ちがラクになります。 そして「未来のためになる小さなことを淡々とやる」ということ。前向きで明日につながる、素晴らしい心がけですね。ふて寝ややけ酒に走るより、うんと有意義です。 過去や未来に縛られない、心と体をラクにする藤井さんの処方箋、ぜひ意識してみたいものです。 ほどよく忘れて生きていく 1,386 Amazonで見る 1,540 楽天で見る >>Kindle unlimited、99円で3カ月読み放題キャンペーン中! Source: サンマーク出版
ライフハッカー・ジャパン編集部