元大阪地検トップ逮捕、検事正在任中の犯行か 大阪高検は準強制性交事件の内容公表せず
大阪高検は25日、準強制性交容疑で弁護士、北川健太郎容疑者(64)=京都府相楽郡=を逮捕した。北川容疑者は元検事。大阪地検トップの検事正をはじめ西日本の主要ポストを歴任し、「関西検察のエース」として知られていた。 【写真】大阪地検検事正に着任し会見する北川健太郎氏=平成30年 高検は「被害者のプライバシー保護」を理由に認否のみならず、発生時期や被害者との関係性を含めて事件の内容に関する情報を公表していない。北川容疑者は平成30年2月から令和元年11月まで大阪地検検事正を務めていたが、関係者によると、検事正在任中の事件とみられる。 石川県出身。金沢大法文学部卒業後の昭和60年に任官した。東京地検を振り出しに関西地方でキャリアを重ね、大阪高検次席検事や最高検刑事部長などを歴任した。 大阪地検検事正としての着任会見では、重点的に取り組む課題として児童虐待を挙げて「大阪は深刻な状況にある。警察や児童相談所との連携を深めていきたい」と述べた。大阪弁護士会と協力して、犯罪被害者が捜査段階から弁護士のサポートを受けられる取り組みも始めた。 事件では、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題や、学校法人明浄学院を巡る業務上横領事件などの捜査を指揮。退官後は弁護士として活動していた。 小橋常和・大阪高検次席検事は「検察の要職にあったものが逮捕されたことは誠に遺憾。適正に捜査を遂げた上で最終処分を検討したい」としている。