ファイルーズあい 夢をかなえて声優に「自分を疑わないことが一番大事」
■失敗が糧に 夢をかなえるためには「自分を疑わないことが一番大事」
――かわいいキャラから、クールなキャラまで演じられますが、声の幅はどのようにして生み出されたのでしょうか? 小さいころからアニメのキャラクターの声をまねしたりとか、変な声出したりすると、周りの友だちが笑って面白いって言ってくれるのがうれしくて、家に帰ったらアニメを見ながらそのキャラの声を復唱して練習していたのが、もしかしたらきっかけかもしれません。ものまねしていって、いいなと思うところ。“この人のこういうところいいな”って思うところをちょっとずついろんな人から取り入れていって、自分だけのパッチワークみたいにしていって、そしたらもうオリジナルじゃないですか。そうやって私のマインドもできていますし、いいなと思うものは演技だけじゃなくて、日常生活においても全部取り入れるようにしています。最初はものまねがきっかけだったと思います。 ――声優になる夢をかなえたファイルーズさんだからこそ伝えられる、夢を追う人たちに向けてアドバイスはありますか? 私はいつも明るい感じのキャラクターだし、私自身も明るい人格だと思っているんですが、インタビューとか表では言っていないけど、本当に言えないような辛いことや悲しいこと、自分がした失敗で自分を恥じたり、なんであの時あんなことしちゃったんだろうという後悔もいっぱいあるんですよ。でも、こうやって笑って生きていけますし、自分を疑わないことが一番大事です。恥をかきたくないから前に出るのをやめようとかって、ある意味自分を守る上では一番楽な方法なんですけど、それをしていたら失敗よりももっともったいないことしていると思います。なら失敗して、次の糧にした方が絶対に将来の自分のために役に立つので、みなさん是非恥かいていっぱい失敗しましょう。私もいっぱいしてきました。頑張ってください!
【ファイルーズあい プロフィル】 東京都出身。7月6日生まれ。これまで『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』の空条徐倫や『チェンソーマン』のパワー、『怪獣8号』の四ノ宮キコルなど、多くの人気作品で主要キャラの声を担当。趣味はファッション、筋トレなど。2020年に第十四回声優アワードで新人女優賞を受賞。
【お話を聞いて一答遼談!(取材後記)】 ファイルーズさんが話していた、失敗しても将来の糧にしようという考えは、無駄だと思っていた就活経験すらも生かし、声優としての夢をかなえたファイルーズさんだからこそ説得力があると思います。夢を追いかける人々が悩みもがくその時間も、将来の武器になるのだと、彼女の言葉から強く感じました。 企画・取材:日本テレビ 伊藤遼