胸に乗せるだけで心音や心電記録…小型の超聴診器、遠隔医療に活用へ 鹿児島市のベンチャー開発、熊本の公立病院が実証試験
鹿児島市の医療機器ベンチャー「AMI」が、IT技術を活用した聴診器のデジタル化に取り組んでいる。熊本県小国町の小国公立病院が6日に運行を始めるオンライン診療車「柴三郎号」に搭載されるなど各地で実証試験に取り組み、遠隔医療での実用化を目指している。 【写真】〈関連〉これが本当に聴診器? 胸に乗せると心音や心電を記録できる「超聴診器」の画像を確認する
同社は2015年に京都で創業、18年に鹿児島市に事業所を設立し20年に本社を置いた。「いつでも・どこでも・だれでも質の高い医療が受けられる」をコンセプトに、パソコンのマウスのような機械を胸に乗せると心音や心電を記録できる「超聴診器」を開発。遠隔聴診の実用化を目指している。 小国公立病院では、移動(モビリティ)と医療サービスを掛け合わせて利便性を向上する「医療MaaS」の一環として、オンライン診療車を導入。看護師らが公民館や患者宅を訪問し、超聴診器などで測定したデータを元に、同院の診療所にいる医師が遠隔で診療する。 同社の小川晋平最高経営責任者(CEO)は「社会課題の解決に向け、医療MaaSや遠隔医療への導入を進めていきたい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島