韓国・務安でチェジュ航空機が炎上 死傷者多数、バンコク発7C2216便
韓国南西部の務安(ムアン)空港で現地時間12月29日午前9時すぎ、韓国のLCCチェジュ航空(JJA/7C)のバンコク(スワンナプーム)発務安行き7C2216便(ボーイング737-800型機、登録記号HL8088)が着陸に失敗し、炎上した。韓国の聯合ニュースによると、乗客175人と乗員6人の計181人が搭乗しており、現地消防の情報として、午後0時半すぎの時点で救助した2人以外は大半が死亡した可能性が高いと伝えている。 【画像】バンコクから務安へ向かった事故機の飛行ルート 現地報道によると、7C2216便は着陸後に滑走路を逸脱して炎上。消防には午前9時3分に通報が入り、消防隊員80人と消防ヘリが出動したという。現地で事故を撮影した映像によると、事故機は着陸時にランディングギア(主脚)とノーズギア(前脚)が出ておらず胴体着陸しており、その後滑走路の外壁に衝突して炎上したとみられる。 航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると、7C2216便はバンコクのスワンナプーム国際空港を29日午前2時29分ごろ離陸し、務安には午前8時59分ごろに着陸したとみられ、映像では胴体が滑走路に接地してから約3秒ほどで炎を確認でき、約8秒後には外壁へ激突したとみられ、直後に機体から大きな炎が上がっている。 チェジュ航空は、「無安空港での事故により影響を受けられたすべての皆様に深くお詫び申し上げる。全社的な緊急対応体制で遺族の支援要員を編成し、死傷者と家族に必要な支援を行う」とコメントしている。 事故の影響で、務安空港は閉鎖が続いている。空港のウェブサイトによると、ジンエアー(JNA/LJ)の関西行きLJ257便や成田行きLJ227便など、発着全便の欠航が決まった。 事故の詳しい原因は調査中。事故機は前日28日夜の務安発バンコク行き7C2215便で29日午前0時30分ごろバンコクへ到着。28日は務安発着の計6便に投入されており、コタキナバル発務安行き7C2514便、務安発長崎行き7C1831便、長崎発務安行き7C1832便、務安発台北(桃園)行き7C2611便、台北発務安行き7C2612便に投入後、7C2215便としてバンコクへ向かった。
Tadayuki YOSHIKAWA