長崎・大石知事、資金移動を認識か…元監査人がメール文面提出 迂回献金疑惑、県議会で集中審査
長崎県の大石賢吾知事の政治資金問題について県議会総務委員会は29日、集中審査を続行。医療団体の寄付計286万円が自民党支部などを経由し、大石氏の後援会に流れた「迂回(うかい)献金」疑惑について、大石氏の後援会の元監査人は大石氏が2022年の知事選時、資金の移動を認識していた可能性を示すメールの文面を資料として提出した。 「迂回」とされる資金移動について大石氏は「知事選当時、知らなかった」と説明しており、この日の審査でも改めて従来と同様の主張を繰り返した。 元監査人の証言などによると、メールは今年6月12日付で大石氏から受け取った。知事選時の資金移動について「記憶が定かではなく、推測」としつつも、企業・団体から後援会への直接の寄付が禁止されていることから、選挙コンサルタントの助言で「『違法でなければ』と承知した」と大石氏が記載している。大石氏が元監査人に外部監査を依頼し、後援会の政治資金収支報告書の取り扱いについて相談した際のやりとりという。 石本政弘委員長らが、参考人として出席した元監査人のスマートフォンに残るメールを確認した上で文面を撮影した。 これに対し大石氏は「そういうやりとりをした記憶はあるが、写真(の文面)が事実だとしても、書いていることは事実と異なる」と主張。委員は「自身が書いて発した文面には責任を持ってもらわないと、全ての公文書も違うことになってしまう」などと指摘した。総務委は30日の審査で再度、大石氏の見解を確認する。