楳図かずおさん恐怖漫画の原点「お亀池と大蛇伝説」ゆかりの村長が語る気さくな人柄
88歳で亡くなった漫画家の楳図かずおさんは、小学校教員だった父の赴任先の奈良県曽爾(そに)村で幼少期を過ごした。 【画像】楳図かずおさんが命名した曽爾村のマスコットキャラクター「そーちゃん&にーちゃん」 県東部の山間部に位置する曽爾村には、楳図さんの作品に大きく影響を与えたとされる「お亀池と大蛇伝説」が伝わる。村の男が妻に迎えた「お亀」という美しい女性の正体は大へびだった-という内容。楳図さんの作品「へび少女」にも、口が裂けた恐ろしい「へび女」が登場する。 そうした縁で、村のマスコットキャラクター「そーちゃん&にーちゃん」は、楳図さんが名前をつけ、弟子の漫画家、金子デメリンさんがデザインを手がけた。風光明媚な山を頭に載せた兄の「そーちゃん」とへび頭がチャームポイントの妹の「にーちゃん」のコンビだ。 芝田秀数村長は十数年前にお亀池の近くで対談したことがあるといい、「とても気さくな人だった。『東京にあるまことちゃんハウスに遊びにきてください』と言われ、楽しみにしていたが、残念だ」と話し、「村にとってもかけがえのない人。ご冥福をお祈りしたい」と悼んだ。(木村郁子)