寄席改革!? 落語界初となるトリで新喜劇披露 桂米助が見つめる未来とは?
落語家の桂米助(76)が11日、都内で、「桂米助プレゼンツ芸協カデンツァ新喜劇」発表会に出席。12月6日から5日間、東京・浅草演芸ホールで、12月上席後半昼の部において「芸協カデンツァ新喜劇」のトリとしての上演を発表した。 芸協カデンツァは若手落語家ユニットで、19年4月に結成。毎週水曜に定例落語会の開催や、年に1度の特別公演を開催してきた。メンバーは瀧川鯉津(50)春風亭昇吾(40)桂竹千代(37)昔昔亭喜太郎(43)瀧川鯉白(43)三遊亭遊子(36)桂鷹治(35)古今亭今いち(36)立川幸之進(44)笑福亭希光(45)。この日、春風亭昇吾、桂竹千代、昔昔亭喜太郎は欠席した。 希光は開催のきっかけを「内幸町ホールで6月に新喜劇をやったのを米助師匠が見てくれて、YouTube(突撃!ヨネスケちゃんねる)で紹介してくれた上に、『ぜひとも、みんなに見せてやってくれ』と言ってくださった」と明かした。 だが、協会に相談すると「トリは真打ちがいないとNG」と言われたという。そこで、米助に相談したところ、快く引き受けての開催となった。 米助は「(協会が)古い体制でね」と苦笑すると、「大谷(翔平)のように、カデンツァも落語と新喜劇の二刀流になって欲しい」と期待を寄せた。 寄席の最後を二ツ目が新喜劇で締めくくるのは史上初。そこには米助の親心があった。「トリ、中トリは上がった人でないと分からない。だから若手にどんどん経験させたい。我々はもう退いて、客寄せパンダでいい。私が今回トリを取るのはカデンツァのため」と話した。 また、「1人で出るトリじゃないけど、少しでもトリの心構えの役に立てばいい。まずはお客さんにウケることが大切。だから、新喜劇でもウケれば勝ち。それを経験して欲しい」と続けた。 落語にも「鹿芝居」があるが、米助は「どちらかと言えば歌舞伎より」とした。だが、カデンツァの新喜劇は「自分もみて面白かったし、これをやったほうが若い人が見に来る。何なら、これだけでもいいんじゃないの? これで若いお客さんが来てくれたら、落語協会も新喜劇をやるかもしれない」とし、「どんどん若い方に来て欲しいので、ぜひ寄席でやって欲しいと思った」と力説した。 「とにかく楽しみしてください」とアピールした上で、「ダメったらダメと書いてください。全て米助の責任だって!」と責任を負う覚悟もみせた。