松井愛莉、神山智洋との掛け合いは「相手のもっと上を行こうと心が燃えました(笑)」
置いていかれないように画面にしがみつきながら見ていただきたいです
――神山さんとは初共演ですよね。 松井 そうです。神山さん自身はすごく柔らかくて、話しやすい雰囲気の方でした。でも、魁になると目力がすごくて(笑)。言葉の圧も魁は強いのでとにかく負けないよう、食らいついていく気持ちでしたね。 ――物語が進むにつれ、そんな魁とあかりの関係も変化していきます。 松井 劇中の魁とあかりも徐々にコンビ感が出てきますし、私も神山さんとの掛け合いが撮影を重ねるごとに心地よくなって。心を許し始めた魁の言葉に、あかりも負けじと返す。関係性ができてきたおかげで、当たり前のように反応できるようになっていくんですよね。その変化を演じるのが楽しかったし、ユーモラスな掛け合いをするのが好きでした。負けないようにしよう、相手のもっと上を行こうと心が燃えます(笑)。 ――ちょっとした戦いのようですね(笑)。ふたりには過酷な事態も待ち受けていますが、撮影で大変なことはありましたか? 松井 大変なことだらけでした(笑)。事件を追うミステリーである以上、あかりもいろいろなことに巻き込まれますし。巻き込まれるというか、あかりは自ら首を突っ込んじゃうので。血も出るわ、倒れるわ、切られるわで(笑)。オキナガは血を吸って生きる種族なので、血糊の量もすごかったです。本当に、“どれくらい使ったんだろう?”というくらい。撮影現場のあちこちで血が飛び交っていました。 ――血は平気ですか? 松井 普段は見られないですね。採血のときとか、抜く瞬間を見ないようにしています。現場では神山さんをはじめ、皆さん血糊を口に含んだりもしていて大変そうでした。 ――アクションシーンはいかがでしたか? 松井 私の場合、自ら戦うようなシーンはなかったんですが、襲われたり、階段から落ちたり、ダメージを受けるシーンは多々ありました。でも、楽しかったです。 ――その他、撮影現場で印象的だったことは? 松井 セットが本当に豪華で。按察使文庫(劇中に登場する私設図書館)の内部など、手がこんでいて圧巻でした。あと、魁とあかりが追う連続殺人犯“羊殺し”にちなみ、あちこちに羊が散りばめられていて。画面に映っているかどうか分かりませんが、それを探すのも楽しかったです。 ――隠れミッキー的なものですか? 松井 そのとおりです! ちらほらいるんですよ(笑)。そういったところにもスタッフさんの愛を感じて。部屋に貼られた“羊殺し”の資料自体も細部まで作り込まれていました。ひとつとして手を抜いている部分がなく、映像としても完璧だと思います。そういった環境を用意してくださったからこそ、私もお芝居の熱量で返そうと必死でした。 ――ミステリーあり、ファンタジーあり、アクションありの作品ですが、松井さん自身にはどの部分が特に響いていますか? 松井 私は普段からミステリーを観たり読んだりするのが好きなので、そういった世界観に入れるのがすごく嬉しかったです。オキナガについて何も知らなかったあかりが魁に食らいつき、事件に踏み込んでいく。そんなあかりと一緒にドキドキワクワクしていました。あとは、バディものとしての楽しさも大きいと思います。正反対だった魁とあかりの息がどんどん合い、頼もしいバディになっていきますから。一瞬で物語が進んでいきますし、情報量も多いので、置いていかれないように画面にしがみつきながら見ていただきたいです。 取材・文:渡邉ひかる 撮影:川野結李歌 ヘアメイク:相場清志 スタイリスト:出口奈津子 連続ドラマW-30『白暮のクロニクル』 3月1日(金)WOWOWにて放送・配信スタート 毎週金曜日午後11時放送・配信(全12話) 第1話無料放送 https://www.wowow.co.jp/drama/original/hakubo/