台湾系の半導体設備会社、熊本・菊池市に配電盤工場を新設へ 日本法人のJUcan 2025年9月稼働予定
台湾の半導体設備会社の日本法人JUcan(ジェイユーキャン、合志市)は4日、菊池市旭志で配電盤工場の着工式を開いた。工場は倉庫も兼ねる。現在は台湾で製造した商品を輸入しているが、現地生産に切り替え供給力を強化する。 TSMC関連ニュース
ジェイユーキャンは台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出を受けて2023年2月に設立。半導体工場向けの配電盤の設置や検査などを担っている。日本国内での半導体関連の需要増を受けて生産ラインの新設を決めた。 約4500平方メートルの敷地に、延べ床面積約2400平方メートルの鉄骨2階建ての工場兼倉庫を整備。25年9月の稼働を目指す。投資額は約7億円。 事務所も併設し、完成後に合志市にある仮事務所から移る。現在の従業員は20人だが、新事務所は社員60人を想定したレイアウト。将来的には100人まで増やす方針という。売上高も現在の5億円から数年後には20億円を見据える。 式典には台湾企業や工事関係者ら約70人が参加。ジェイユーキャンの張智凱社長は「日本でのマーケティング展開の拠点と位置付けている。日本企業の皆さまと協力し熊本や半導体業界の発展に貢献したい」と述べた。(立石真一)