橋下徹氏 斎藤知事の“風向きを変えたい”に「権力の行使として大問題」告発者の服務規律違反にも言及
元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(55)が24日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に出演。兵庫県知事選で再選された斎藤元彦氏の疑惑告発文書問題について言及した。 疑惑告発文書問題を巡っては、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は22日、10月に実施した県幹部らへの尋問の録画を県ホームページに公開した。11月17日投開票の知事選に影響が出ないよう、これまで非公開としていた。 公開したのは10月24、25日に出頭した11人のうち6人分。尋問を受けた井ノ本知明元総務部長は、文書を作成した元県民局長が県の窓口にも公益通報したため懲戒処分を待つよう斎藤氏に進言したが「知事から“風向きを変えたい”と意見があり、処分日を何回か協議した」と証言。“騒がしい状況を早く鎮めたいという思いがあったと推察している”と述べた。 8月の百条委でも別の県職員から同様の証言が出たが、斎藤氏は9月の尋問で「記憶にない」などと答えていた。 橋下氏は、疑惑告発文書問題について「斎藤さんを巡る問題は選挙で決める問題ではありません」と言い、「斎藤知事が選挙で選ばれたことは大変重いです。有権者の判断です。ただこれは政策論とかそういうものに関しては選挙で民意で決める話ですけれども、特定職員に対しての処分、権力の行使は法の話、法原理の話である意味、裁判、司法とと同じ領域ですから、これは選挙で決める話ではありません」と指摘。 そして、「1番問題なのは、処分する理由が“風向きを変えたい”ということを理由として職員を処分したんだったら、権力の行使として大問題ですね」とし、「ただ1点、これはメディアの方であまり報じられていなかったことなんですが、告発した職員、服務規律違反がおそろくいろんな情報からすればあったということも前提になります」と告発者の服務規律違反に言及。 「服務規律違反があれば処分してもいいのでは、と考えてしまうんですが、これは告発の内容がある程度真実、全部ではなくても一部でも真実があり、そのことによって県庁組織がただされた」と言い、「斎藤さん、職員とのコミニュケーションの仕方、ちょっと問題があったかも分からない、これから考えていきますと言ったことが、この告発によってこのようになったわけです。斎藤さんが態度振る舞いを変えたわけです。ということになると、利益があったのであれば告発者に多少の服務規律違反があったとして処分を減免する、免除するという考え方もある」と話した。 そのうえで「それを含めて告発の内容の結果が出るまで、調査が出るまでの間に“風向きを変えたい”から処分をしたという、これは権力者とダメ。斎藤さんの権力行使は、PR会社に対しても今、公選法の問題も含めてちょっとね、第三者の意見をしっかり聞いて判断するということに欠けているなと思いますね」と自身の見解を述べた。