米アカデミー賞、長編ドキュメンタリー賞に「実録 マリウポリの20日間」
アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞の授賞式が10日に行われ、長編ドキュメンタリー賞に、ロシア軍により包囲されたウクライナの街を記録した「実録 マリウポリの20日間」が選ばれました。 アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を受賞したのは、2022年、ロシア軍の侵攻直後に包囲され、激しい攻撃を受けたウクライナ東部マリウポリの惨状を記録したドキュメンタリー映画「実録 マリウポリの20日間」です。 映像は当時、マリウポリに残ったAP通信のウクライナ人ジャーナリスト、ムスティスラフ・チェルノフ氏の取材班が撮影したもので、ロシア軍の攻撃を受けた病院や妊婦の被害など、包囲された街の実情を世界に発信して衝撃を与えました。 授賞式でチェルノフ氏は「私は『このような映画は撮りたくなかった』と、この舞台で言葉にする初めての監督になるかもしれない」と述べた上で、「映画は記憶を形成し、記憶は歴史を形づくる」として、歴史を映像で記録する意義を強調しました。