モルガンS、企業買収活発化を予想-資金取り戻したいPE投資家が圧力
(ブルームバーグ): ベルリンで開かれているプライベートエクイティー(PE、未公開株)関連会議「スーパーリターン・インターナショナル」の参加者によれば、今年はディールメーキングが加速する見通しだ。PEおよびプライベートクレジット・ファンドは投資家への還元で新たなプレッシャーに直面している。
モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのプライベートクレジット・アンド・エクイティ部門世界責任者であるデビッド・ミラー氏は、ベルリンでブルームバーグTVのインタビューに応じ、「PEのリミテッドパートナーは資金を取り戻したがっている」として、企業買収は「年内と来年にかけて活発になるだろう」と述べた。
また、英投資ファンド、ペルミラのクレジット部門共同責任者であるデービッド・ヒルシュマン氏は別のインタビューで、買い手と売り手の間にはまだバリュエーションの期待値に隔たりがあるものの、「その差は縮まっており、明らかに企業買収活動は活発化している」と指摘した。
ヒルシュマン氏によれば、過去12カ月から18カ月の間に行われるはずだった取引はパイプラインに入っている。以前から中規模案件の取引に強みを持つプライベートクレジット・ファンドは現在ではより大規模な案件に食い込む競争力を備え、投資機会はここ数年増加しているという。
モルガン・スタンレーのミラー氏は、今年はシンジケートローン市場が復活したおかげで借り手の選択肢が増えたものの、投資銀行は大型案件の取り扱いに偏っており、プライベートクレジット企業には有利な傾向だとみている。
ミラー氏は「プライベートクレジットにとってコアな中間市場は今も当然行き着く場所だ」と述べた。
原題:Morgan Stanley, Ares Say Private Equity Investors Want Cash Back(抜粋)
--取材協力:Charlotte Hughes-Morgan.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Kriti Gupta, Francesca Veronesi