[大分]市町村行政DXの共同目標を設定
大分県(112万3500人)では、すべての県民がデジタルの恩恵を受けられる社会を目指し、県内の全市町村で、足並みを揃えて住民目線のデジタル化によって行政サービスを向上するための「市町村行政DXの共同目標」を設定した。共同目標は、①行政手続の電子化、②公金収納のキャッシュレス対応、③施設のオンライン予約対応――について設け、各市町村は必要に応じて自団体の計画に位置づけるなど組織の目標として共有するとともに、推進組織で実行性のある取組みとすることを明記している。 具体的には、①は児童手当や子育て支援、税、国民健康保険、介護保険、上下水道、被災者支援など22事務(分野)についての概ね24年度または25年度までの計画的な電子化、②は電子申請システムでの手数料等のオンライン納付と申請件数の多い窓口での各種証明書手数料のキャッシュレス納付への25年度までの対応、③はスポーツ施設、中央公民館・会館等の会議室、キャンプ場のオンライン施設予約システムの25年度までの運用開始――を目指すと設定。加えて、今後「書かない窓口」や複数手続の一括申請などの窓口サービスの向上についても、共同目標の設定に向けて継続して検討するとしている。 県は各市町村の目標達成を後押しするため、県が培ってきたデジタル化のノウハウを活かし、①県に市町村支援のためのデジタル人材(会計年度任用職員)を配置し、行政手続の電子化に必要な電子申請システム(LoGoフォーム)の申請フォームの調達(作成)と市町村への提供、②行政DX推進のためのデジタル人材が不足する小規模市町村に対する外部人材の確保の支援(民間事業者の確保、補助金)、③行政手続の電子化等に関する標準的マニュアルの作成・配付や研修動画の提供――などの支援を行っていくとしている。 (月刊「ガバナンス」2024年3月号・DATA BANK 2024)
<株式会社ぎょうせい>