大阪初の「男性専用車両」イベントが中止に 条件付きで話進むも一転...路面電車運行会社「許可出した認識ない」
大阪市内の路面電車を貸し切り「男性専用車両」として走らせる、2024年11月17日に開催予定だったイベントが、中止になった。主催するNPO法人日本弱者男性センターの公式Xが発表した。 【画像】以前実施した 「男性専用車両」の車内にこんな表示が ■条件付きで大阪でのイベント開催が可能に 同センターでは、「男性専用車両」の実現を呼びかけるため、父の日のある6月と国際男性デーのある11月の年2回、都内で「男性専用車両」イベントを行っている。24年11月のイベントは、初となる大阪市内で行われることを11月2日に産経新聞が報じ、5日には同センター公式Xでもこれを告知していた。しかし、同日にこれが一転。「男性専用車両イベントは中止となりました。大変申し訳ございません」と伝えた。 その後、同センター公式Xは6日に中止となった経緯を明かした。 それによると、今回のイベントで貸切る予定だったのは、大阪市、堺市内で2路線の路面電車を運行する阪堺電気軌道の路面電車だった。9月2日にイベント趣旨などを説明したうえで予約したが、10月22日に阪堺電気軌道の担当者から「社内で精査した結果お貸しできません」という旨連絡があったという。 問題点を話し合った結果、次の条件のもと、貸し出し可能との話でまとまったという。 「・阪堺電気軌道株式会社様の名前は出さないこと(男性専用車両を推奨していると誤解を防ぐため、しかし『大阪の路面電車』という言い方はOK)・待ち合わせ場所を駅から離れた場所にすること・当日は車内で取材を受けないこと ・当日以外の取材についても社名は出さない、また阪堺電気軌道株式会社様の路面電車の写真は使わない」
阪堺電気軌道「話を進めていたことは事実だが、許可を出した認識はない」
日本弱者男性センターはその条件を守る形で取材対応やクラウドファンディングの申請などをしていたが、11月5日夜に阪堺電気軌道の調査役から「やはりお貸しできません」と連絡があったという。「今からでは代わりの場所が探せない」旨伝えたが、「社内で決まった事」だとして覆らなかったという。 同センター内で話し合った結果、「中止にせざるを得ないと決定いたしました」と報告。なお、社名を出しての報告は許可を得ているという。 Xでは続けて、「『男性専用車両』という名称で賛否両論あることは理解しております。否定的な方もおられるとは思いますが今後も多くの方に理解を得られるようにこれからもきちんと説明を行い、来年の活動も行っていきたいと思います」と伝えた。 8日にJ-CASTニュースの取材に応じた阪堺電気軌道の調査役は、条件付きで話を進めていたことは事実だが、許可を出した認識はなく契約はしていなかったと話す。最終的に貸し出し中止とした理由については「総合判断の結果という以上のことは申し上げられない」とした。