「H3」ロケット打ち上げ成功 今後の宇宙開発に必要なもの
宇宙開発においても今後、空間IDのようなものが必要になる
片岡)事業分野としては空間IDのようにIDを振って、「どの高さでどのような形で何が通っているのか」というような話を把握すると、いろいろな付随するサービスが進みます。同じような話が宇宙空間においても必要になりますし、遠い将来かも知れませんが、それらを見据えて早いうちに事業を先導していく目線が必要だと思います。宇宙ステーションの話もそうですが、これも早い者勝ちのようなところがありますからね。私もアニメが好きなので熱くなってしまいます。 飯田)月の裏の話や、中継基地がどこに必要か、スペースコロニーをどうするのか、など。 片岡)コロニーで地上から離れた人たちがニュータイプになれるかどうかなど、そのような話が気になってしまいます。
日本の宇宙開発への今後の期待
飯田)早い者勝ちだと考えると、日本は小型月着陸実証機「SLIM」をピンポイント着陸させるところまで成功しました。あとは上手いこと太陽光パネルを展開できればよかったのですが。その辺りの技術で何とか先行できないのでしょうか? 片岡)ただ残念ながら、そのような話も含めてアメリカや中国に遅れをとっている感じですよね。 飯田)資金力の部分も関係しますか? 片岡)向こうは資金力、技術開発力もありますし、2000年代を含めて、宇宙開発に対する努力を他の国々もコツコツと進めていました。相対的に、日本が劣後している部分は否めないと思います。いずれにしても、ここからどう伸びていくかが大事です。日本の場合はアニメもそうですが、「こういう設備をつくろう」というような構想力があるので、それが大事になると思います。実際にロケットを飛ばし、そこから他の惑星の話を考えた場合、アメニティや設備、スペースコロニーをどうするかなどのイマジネーションが大事になると思うので、期待しています。 飯田)ここ30年はイマジネーションを潰す傾向、「お金がかかるから」というドリームキラーのような動きが多かったのかも知れませんね。 片岡)もう少し夢のある話を進められるといいですね。