<機動戦士ガンダムSEED FREEDOM>壊れたデストロイガンダム、ジン部隊がゾンビのように 色のこだわり
人気アニメ「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの完全新作劇場版「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」のスタッフトーク上映会第2弾が4月9日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開催され、アニメを手掛けるバンダイナムコフィルムワークスの仲寿和プロデューサーと3DCG制作デスクの藤田進夢さんが登場した。「SEED FREEDOM」のMS(モビルスーツ)は、CGを中心に表現されている。第1弾はCGモデルについて語られ、第2弾は「CGアニメーション編」と題して、CGでこだわった表現について語った。 【写真特集】「SEED FREEDOM」見送られた“幻のMS”とは!? ビジュアルも
こだわりのカットの一つとして紹介されたのが、オルドリンの防衛隊が、カナジに侵攻し始めるカットで、壊れたデストロイガンダム、ジン部隊をゾンビのように表現したという。炎や火の粉などもCGで表現し、特にこだわったのが“色味”だ。
藤田さんは「CGは、画面全体をデジタルで作るので、全体の色を変えることができます。ただ、ハイライトのところがくすんだ色になることがあります。今回は、作画さんと同じように、シーン用の色を作ってもらいました。劇場で見ることになるので、色を大事にしました。発色がやっぱり違うんです」と説明。
仲プロデューサーは「業界のトレンド的に、撮影技術の向上と共に撮影でいろいろ盛ることもあるのですが、最近はカウンターとして色で表現することも増えています」と補足した。
藤田さんは「CGでは難しいことも挑戦しよう!と試行錯誤しました。CGでは難しい……とは言いたくなかった。手間は増えますが、いいものにするために頑張りました」と思いを込めたという。
「SEED」シリーズの「機動戦士ガンダムSEED」は2002年10月~2003年9月、続編「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」は2004年10月~2005年10月に放送された。「SEED FREEDOM」は「SEED DESTINY」の続編で、福田己津央監督らテレビアニメのスタッフが再集結した。劇場版は、2006年に制作が発表されたものの、その後は長らく続報が途絶えていた。発表から約18年の時を経て、1月26日に公開され、興行収入が43億2000万円を突破するなどヒットしている。