山城跡のくぼ地や斜面観察 戦国時代を想像した「攻防」を親子連れが体験
丹波亀山ふるさと歴史研究会は30日、京都府亀岡市と南丹市にまたがる丹波三大山城の八木城跡に登って学ぶ講座を開いた。親子連れ約30人が地形を生かした守る工夫を見つけたり、城攻めを体験したりして、「戦うための城」を実感した。 亀岡市内の小中学生を対象に、同市の教員やOBを中心に活動する同会が昨年に続いて開催した。亀岡側ルートから本丸まで登り、山下正己代表(67)が、尾根を掘って切断した「堀切」や斜面を削った人工の崖「切岸(きりぎし)」などの跡地を解説した。 参加者は、説明されなければ通り過ぎそうなくぼ地や斜面を観察し、戦国時代の様子を想像していた。切岸で周囲より4メートルほど高くした平地「曲輪(くるわ)」では、子どもたちが城の防衛を体験。急斜面を上がってくる保護者に向け、新聞紙を丸めたボールを投げていた。 詳徳中3年の男子生徒(14)は「堀切や切岸は当時より2メートルほど埋まっていると聞いたので、相当攻めにくかったと思う。昔の人の知恵を感じた」と話した。 講座は全3回。来年1月25日に市役所市民ホールで開く、城郭イラストで知られる香川元太郎さんの講演は一般公開。午後2時からで先着順。