金融正常化、息長い成長支援 利上げ是非、毎会合で判断 日銀総裁
植田和男日銀総裁は18日、名古屋市で講演し、「経済や物価の改善に合わせて、金融緩和の度合いを少しずつ調整していくことは息の長い成長を支え、物価目標の安定的な実現に資する」と述べた。 その上で「毎回の金融政策決定会合で、経済・物価の現状評価や見通しをアップデートしながら政策判断を行っていく」と説明。今後の会合で、利上げの是非を判断していく考えを示した。 7月に続く再利上げの時期に関しては「あくまでも先行きの経済・物価・金融情勢次第だ」と指摘。米国を含む海外経済や金融市場の動向などのリスク要因が「(日銀の)見通しが実現する確度に及ぼす影響を見極めていく必要がある」とした。 植田総裁は、先行きを見通していく上で、「特にカギとなるのは、海外経済が緩やかな成長経路をたどるか、賃金上昇が続き、物価との好循環が引き続き強まるか、の2点だ」と語った。