超高速化の大学駅伝界 異彩放つ“怪物”の30年前のタイム 厚底前の大激走
2、3日に行われた第101回箱根駅伝は、青学大が強さを見せつけて総合連覇を飾って幕を閉じた。 【写真あり】青学大4区の太田蒼生の左手薬指には指輪がキラリ 青学大の総合10時間41分19秒は大会新記録、駒大の復路5時間20分50秒も大会新記録(青学大も従来の記録を上回る5時間21分18秒)。総合11位でシード権を逃した順大の10時間55分5分秒は、21年総合優勝の駒大の10時間56分4秒よりも速かった。 2区では東京国際大のエティーリ(東京国際大)が1時間5分31秒、創価大の吉田響が1時間5分43秒、青学大の黒田朝日が1時間5分44秒と3人が区間記録を上回り、5区の若林宏樹(青学大)、6区の野村昭夢(青学大)、7区の佐藤圭汰(駒大)も区間新。4区区間賞の太田蒼生(青学大)も区間記録には届かなかったが、日本人歴代最速のタイムだった。 超高速化が進む大学駅伝界において“怪物”の記録は異彩を放っている。 95年の全日本大学駅伝。早大4年の渡辺康幸(現住友電工監督)は、中大との1分31秒差を大逆転し、56分59秒の区間新記録で優勝のゴールテープを切った。この記録は06年にモグス(山梨学院大)に更新され、翌年もモグスが55分32秒に再更新したが、今も日本人歴代最速タイムとして残っている。 昨年の全日本で駒大の山川拓馬が57分9秒の区間賞で迫ったが、厚底シューズがなかった95年の記録を超えることはできなかった。 ちなみに渡辺は95年の箱根駅伝2区で1時間6分48秒の当時の区間新記録をマーク。好記録続出の今年の箱根の2区で1時間6分48秒は区間10位相当となる。厚底シューズを履いた渡辺なら、どんな記録が出るだろうか。