【宝塚記念】大阪杯の内容からローシャムパークを推奨 穴はデータと血統が追い風のシュトルーヴェ
血統解説:ジャスティンパレス、シュトルーヴェ
・ジャスティンパレス 母パレスルーマーが米国産馬なので日本での牝祖は母。本馬はステイヤー色が強いファミリーの一頭だ。 きょうだいを見ても、Palace Malice(父Curlin)はベルモントS(GⅠ・ダート2400m)とメトロポリタンH(GⅠ・ダート1600m)を勝利したし、アイアンバローズ(父オルフェーヴル)もステイヤーズS1着、阪神大賞典2着と3000m以上で結果を残している。 スタミナ適性の高さは言わずもがなだが、器用なタイプのステイヤーで、前年の阪神内回りと比べると京都外回りはやや適性が落ちてしまう。 ・シュトルーヴェ 日本での牝祖は祖母アンチョ。伯母ワンダーレディアンエルはCCAオークス(GⅠ・ダート10F)勝ち馬で引退後は日本で繁殖入りした。母アンチュラスは現役時JRA2勝でファンタジーS2着の実績馬。本馬の半兄アンティシペイト(父ルーラーシップ)はJRA5勝で七夕賞3着。ファミリーとしての活力は十分なものがある。 アンチョがCCAオークスを制しているように基本的にはスタミナが豊富なファミリー。母アンチュラスがディープインパクト産駒ということもあり柔らかいタイプの産駒が多く、本馬は父がキングカメハメハで母の柔らかさを受け継ぎつつ胴部は長く、スタミナも豊富なタイプに出た。器用な競馬もできるが、末脚の鋭さが本馬の武器。日経賞、目黒記念を連勝している勢いは本物で、京都競馬場も適性の高い舞台だろう。
Cアナライズではローシャムパークを推奨
今回はローシャムパークを推奨する。大阪杯組の好走データとは合致していないが、前走のメンバーレベルと内容を考えればここでも通用する可能性がある。 穴馬であげるとすればシュトルーヴェ。連勝中とはいえ日経賞や目黒記念は辛勝だったため、そこまで人気にはならないだろう。着実に実力をつけていて、京都競馬場であればGⅠでも通用する可能性がある。 ライタープロフィール 貴シンジ 競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか「競馬王」など商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
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