「アンメット」9話ラストは14分間の長回し一発撮り!杉咲花&若葉竜也が好きなシーン&アドリブ明かす
高架下のシーンでは、亮介が自分の状態や気持ちをとても繊細に実感する重要なシーンでした。ゲスト出演というただでさえ緊張する環境のなかで、そこにいる人たちを信じて心を裸にしていく時間はとてつもないプレッシャーに襲われるはずで。少しでもフラットにその瞬間を生きられるために、Yuki監督とアイデアを出し合って、30分間の長回しをすることが決まりました。2話に限らずですが、1つのシーンにおいて1台のカメラでさまざまなアングルから撮影を重ねていくなかで、どのような撮り順で進めていくかについてはかなり話し合いをしました。自分が経験してきた現場は、どんなシーンであっても一発目は主人公から撮っていくことが多かったんです。だけど、主人公だけが輝いていても良い作品にはならないと思っていて。だからこそ、そのシーンにおいて何が一番重要で誰を輝かせたいのかを密に考えながら、鮮度のある表情を大切に納めていくことについて、監督や米田プロデューサー、若葉さんと徹底的に話し合いを重ねました。
Q.また、脚本作りにも参加されたとのことですが、どのように打ち合わせを重ねられ、どのように杉咲さんの思いが反映されていますでしょうか。
打ち合わせは主に米田プロデューサー、Yuki監督、若葉さんの4人で行うことが多かったのですが、特にそれぞれの役のセリフにおいて適正な言葉を精査すること、伝えたいことを言語だけに頼らず表現する方法を探すことに注力していきました。例えばたった一言のセリフや語尾、“てにをは”についての精査に1時間以上かかることも日常的で、決定的な情報を敢えてセリフにしないことに関しては緊張が走る瞬間もありました。ですが説明しすぎないということは、受け手を信じるということで。作劇上の都合で出口を誘導するのではなく、それぞれの役がひとりの人間として気持ちの筋を通すことを最優先するため、さまざまな視点からの擦り合わせを心がけていました。 Q.SNS上で、ミヤビがそこに生きているかのような、杉咲さんのナチュラルな演技に反響が大きく、また食事のシーンが印象的と話題です。ご本人としては、意外な反響に驚いたこと、反応・反響をみて思っていたことなどありましたらお聞かせください。