日本の伝統 「刺し子」 のものづくりを ファッションカルチャーの中心へ、 TERASの就労支援とブランド作り
より手間をかけて、質を高めて、価値を見出していく
-- あとお値段ですけれども、いいお値段するって言われますよね? それは言われますね。 -- Tシャツでも6,000円ぐらいだったり、それこそ刺し子って本当に手間のかかるものなので、手間を考えればそのぐらいはするだろうなとは思いますけれど、普通に万単位の金額になるものだったり。それぞれが一点物で、一刺し子である、それは非常に手のかかるものであるというので納得するんですけれども、価格を決めるのも苦労されたんじゃないですか? そうですね。これすごくやっぱり難しくて・・・ 今でこそTシャツが1万円で売っていたりするんですけど、スタートはブローチとかヘアゴムで、くるみボタン付いたものを700円、コースターを700円で売るところから始まったんですよ。 最初にできることといえばそれくらいでしたが、やっぱりブランドや事業所運営を続けていく上で、メンバーの給料を事業所の売上で賄うところには到底追いつかなかったんですね。そこで生産性が限られている中でどう課題をクリアしていくかってなったときに、より手間をかけて、質を高めて、価値を見出していくことが、この事業所を守り続けることだ、ということになりました。 たしかに決して安くはないと思うんですけど、刺し子は物を長く使うという価値がすごく大切にされてきた技術で、経年変化を楽しんでもらいたいので、素材のセレクトから気をつけて、購入いただいた方に長く、ご自身に馴染んでいくような部分を大切にした値段設定になっていますね。 -- 生地も愛染のものがパッチワークのように配されていて印象的で特別な感じがしますが、これはどういったものの組み合わせで作られているんですか? 栃木はまだ蔵が残っていたり、古民家の解体があったときに、古い藍染だったり着物の生地が出てくるので、そういった端切れをもう1回再利用できないかということで用いたりとかしていますね。 -- それがちょっと服のデザインにもなっているということなんですね。 そうですね・・・ 以下、ポッドキャスト本編に続く TERAS山中さんが語る、就労支援と刺し子のモノづくりやブランディングについてはポッドキャスト「ハラカドノカドデ」で聴けます。 https://arrtsidecast.podcast.sonicbowl.cloud/podcast/harakadonokadode/episode/teras/ 連載記事一覧はこちらから 「原宿で交差する 人×人のドキュメンタリー ハラカドノカドデ」 https://finders.me/series/kqJTU8QIkzBoaL5mpYA/ ●TERAS (テラス) 渋谷区神宮前6-31-21 東急プラザ原宿「ハラカド」3F 営業時間:11:00~21:00(商業施設の営業時間に準じる) TEL:03-6450-6120 公式サイト:https://sashikoboro.com/ Instagram:https://www.instagram.com/teras_2017/ ●藤田琢己 公式Webサイト https://takumifujita.net/ ●ハラカドに誕生したラジオ局 J-WAVEによる本格的な音声収録スタジオ J-WAVE ARRTSIDE CAST https://www.j-wave.co.jp/arrtsidecast/
聞き手・文:藤田琢己(J-WAVEナビゲーター) 編集:カトウワタル(FINDERS編集部)