富士山静岡県側火口付近で登山者とみられる3人発見も心肺停止…先週から不明男性の発信機反応で捜索中みつかる
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
26日 午後1時半ごろ。 (小澤 誠一 カメラマン) 「富士山の火口付近です」「静岡県警とみられる隊員が担架 で救助した登山者を搬送してい ます」 26日、警察は富士山の静岡県側の火口付近で登山者とみられる3人を心肺停止の状態で発見したと発表しました。 警察によりますと、県警の山岳遭難救助隊は、6月21日から富士山に向かい行方不明となった、都内に住む会社員の男性の捜索をしていました。行方不明となった男性は「ビーコン」という発信機をもっていて、反応のあった富士山火口を捜索したところ、別々の場所で倒れている3人を発見したということです。 3人の性別や年代は特定されていません。警察は3人を搬送するとともに、身元の確認を進めています。 富士山の5合目で山小屋を経営し、登山ガイドの派遣などもしている米山千晴さんです。 男性が行方不明になってから、男性がつけていた発信機のレンタル会社の社員が、米山さんの元へ訪ねてきたので警察に通報させたと話します。 (東富士山荘 米山 千晴 代表) 「日曜日の午前5時ごろ暴風雨だったんですけど、(発信機のレンタル会社の社員が)山小屋に来た」「金曜日の夜に登られたということで、日曜日の朝の御来光の写真を撮ってあると。その時、確認をしなかったが、山頂に行っているのかなと。帰ってこないので、すぐに警察に電話しましたかと聞いたら『していない』というので、山小屋から警察に通報した」 米山さんによりますと、男性が遭難したとみられる日の富士山は、悪天候だった可能性があるといいます。 (東富士山荘 米山 千晴 代表) 「たまたま土曜日の日に、ガイドさんが宝永山の山頂で風速20メートル以上の風が吹いているということで、早々に引き上げた。それを考えると、土曜日の朝からすごい風が吹いていたのではないかと思う」 また、男性が発見された富士山の火口付近については…。 (東富士山荘 米山 千晴 代表) 「火口の壁というのは(斜度)45度以上ありますので、ひとたび風に吹かれると、高低差が250メートルあるわけですから、大変なことになりますよね。やはり山小屋がないので、どこにも入る場所がない、風が強くても避けるには岩陰によけるとかしかない」 富士山は、現在、閉山期間中で通行止めとなっています。26日、富士宮ルートで5合目から6合目までの冬季閉鎖が解除されましたが、県は、六合目以上は雪が残っており危険なので先に行かないで欲しいと注意を呼びかけています。