NGT48北原里英が卒業、アイドル10年の足跡とこれから 女優としての勝算は?
目標とする女優は、小池栄子
そして今年1月、雪上でのハードなロケにも体当たりの演技で話題になった主演映画「サニー/32」の取材時にも、小池栄子を目標とする女優にあげながら、「最初はグラビア、バラエティーのイメージが強かったのですが、演劇で大活躍されていますよね。違う畑から女優になったという点で、私も目標にするべき方だなと思います」と、アイドルから女優に転身する心境を熱っぽく話していた。 また、女優を目指してAKB48グループから卒業していったOGは前田敦子や大島優子、川栄李奈をはじめ少なくないが、「AKB48は選抜総選挙があったり、競争することで切磋琢磨する良さがありました。でも卒業したら、一度は競争意識から離れてみるのもいいかなと思っています。だから、ライバル意識はあえて持たないようにしているんです」と、マイペースで女優という仕事に取り組んでいく方針についても語っていた。
笑顔で終えたかった卒業公演 そうさせてくれなかったメンバーからのプレゼント
今回の卒業公演は、しんみりしている周りのメンバーをよそに、「アイドルじゃない自分が想像できない。10年間の重みを感じています。でも最後なので泣いてばかりでなく笑顔で」と、笑顔のあいさつで始まったという。そして、ラスト 1 曲というところで柏木由紀が「りえちゃん、卒業おめでとう!」と、登場するサプライズもあった。これには北原もフリーズ、思い出の写真とメッセージが詰まったアルバムがメンバーから手渡されると、最後のあいさつに臨んだ。
「本当にメンバーみんなのことが大好きです。みんなのことをたった 3 年間かもしれませんが、知れて本当に幸せな 3 年間でした」と、これまで笑顔でステージを務めた北原も涙を見せた。最後にアイドル人生最後の曲として、「Max とき 315 号」を歌いあげた。 同曲は、東京と新潟を結ぶ上越新幹線の名前をタイトルにしたもので、夕方の劇場公演に行くためにタイミングのいい時間に到着するのがMAXとき315号なのだとか。 そして感動あふれる公演の最後の最後には、再び笑顔で「NGT48 のみんなに恥ずかしくない姿を見せられるように頑張ります!」と、ステージを降りていったという。
女優という次のビジョンが明確にあり、自分のペースを大事に取り組んでいくという方針を決めている北原。アイドル時代は、人気はあるが1、2位を争うような存在ではなかった。そのかわり、個性的であるがゆえに愛され、深く親しまれる、存在感のあるメンバーだった。こういう人が女優になると、役に恵まれれば大化けする可能性もある。48グループの後輩たちの希望となるような活躍に期待したい。 (文・写真:志和浩司)