写真：AKIBA PC Hotline!

　ASUSの“裏配線”デザイン「BTF」に対応したPCパーツが発売。 　26日（金）に発売されたのは、マザーボードがIntel Z790チップセットモデル「ROG MAXIMUS Z790 HERO BTF」「TUF GAMING Z790-BTF WIFI」「TUF GAMING B760M-BTF WIFI」「TUF GAMING B760M-BTF WIFI D4」の4種。ビデオカードがGeForce RTX 4090搭載「ROG-STRIX-RTX4090-O24G-BTF-GAMING」とGeForce RTX 4070 Ti搭載「TUF-RTX4070TIS-O16G-BTF-WHITE」の2種。PCケースが「TUF Gaming GT302 ARGB」のブラック/ホワイト。 【この記事に関する別の画像を見る】 　店頭価格は各マザーボードが30,980～109,800円、GeForce RTX 4090搭載モデルが413,800円、GeForce RTX 4070 Ti搭載モデルが185,980円、PCケースが23,380円前後。 　5月には大型ケース「ROG Hyperion GR701 BTF Edition」の発売も予定されている。なお、発売済みの「A21 ASUS CASE」もBTF対応製品としてラインナップされている。 ■ 究極のミニマルな外観を実現するAdvanced BTF 　BTF（Back-To-the-Future）シリーズは、マザーボードの裏側に電源ケーブルなどを配置し、隠すことによって見た目を良くするというPC DIYのデザイン、ソリューション（解決策）。特に、透明なガラスパネル越しに内部を見ることができるPCケースにおいて、美観をつくりだすのに役立つ。 　同社は、より美しいPC組み立てをユーザーに提供することがデザインの目的としており、よりきれいなケーブル管理とミニマルな外観を実現するとしている。 　具体的には、普通のマザーボードでは、基板の表面に24ピンのATX電源コネクタや8ピンのCPU用電源コネクタ、フロントI/Oのコネクタ（ピンヘッダ）などが装備されているが、対応マザーボードの場合はこれらのコネクタが基板の裏面にある。このため、自然に“裏配線”になり、基板の表面をケーブルが這うことが無い。 　さらに同社は「Advanced BTF」（以下「ABTF」と表記）についてもアピール。BTFでもマザーボードの電源ケーブルのほか、ドライブ、ケースファン、フロントI/Oのケーブルなど、マザーボードに繋がる全てのケーブルを隠すことができるが、ABTFはビデオカード用の外部電源ケーブルも隠すことが可能で、「完全な隠しコネクタ体験」を楽しむことが出来るという。 　ROG MAXIMUS Z790 HERO BTFやTUF GAMING Z790-BTF WIFIでは、PCIeスロットの隣に「Graphics Card High-Power Slot」（以下「電源スロット」と表記）が装備されており、対応ビデオカードをPCIeスロットに挿すと、電源スロットにも接続されるという構造になっている。カードには電源スロットを通じて電力が供給されるため、外部電源ケーブルが不要になる、という仕組みだ。 　具体的には、電源スロットに対応する「GC-HPWR」コネクタを備えたカードであれば、電源ケーブルレスで設置が可能。同コネクタを経由して最大600Wの供給が可能で、12VHPWRなどの16ピンコネクタと同等の給電能力が確保されている。 　PCを組み立てるためには、対応するマザーボード、ビデオカードのほかにPCケースが必要となるが、対応PCケースではマザーボードトレイにカットアウトが施されている。今回同時発売されるTUF Gaming GT302 ARGBも、同社の「隠しコネクタ」仕様のマザーボードをサポートするという。 　また同社では、BTFではケーブルを接続するなどの作業をマザーボードトレイの裏側で行うため、PCケースの奥まで深く手をのばす必要が無く、障害物に当たることが少ないとして、PCの組み立てがしやすくなるともアピールしている。 　なお、同社はより多くの選択肢と互換性を提供するために、積極的にメーカーなどと協力するとしており、PC DIYのエキスパート、ゲーマーも「BTF Alliance」に参加してほしいと呼びかけている。 　同様のコンセプトの製品は、先週末にMSIから「PROJECT ZERO」シリーズが登場している。