松下洸平、10月期土ドラ9『放課後カルテ』で地上波ドラマ単独初主演 超偏屈な学校医役に
松下洸平が主演を務める連続ドラマ『放課後カルテ』が、10月期の日本テレビ系土ドラ9枠で放送されることが決定した。 【写真】原作書影 本作は、講談社『BE・LOVE』で連載された、日生マユの同名漫画を初めてドラマ化する“保健室ヒューマンドラマ”。『セシルのもくろみ』(フジテレビ系)、『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)のひかわかよが脚本を手がける。 今作が地上波ドラマ単独初主演となる松下が演じるのは、“学校医”として小学校の保健室に常駐することになった小児科医の牧野。牧野は常に無愛想で、児童からは怖がられ、文句ばかりで教師からも不評。しかし、病気を診る目だけは確かで、児童の小さなサインを見逃さず、隠れた病とその原因に向き合う。 小児科医の牧野(松下洸平)が、“学校医”として東多摩第八小学校に赴任した。仏頂面で「保健室にはなるべく来ないでもらいたい」と言い放つ牧野に、児童たちも、6年2組の担任・篠谷も唖然。牧野は医師を学校に常駐させるという新たな試みで大学病院から送られたのだが、その影にある事情を抱えていた……。その日、いつものように保健室にやってきた児童・ゆき。授業中にもよく居眠りをしてしまうゆきは、保健室で寝る時間が心のオアシスだったが、「勝手に寝るな」と牧野に言われ、その平穏が破られる。 一方、やんちゃな児童・拓真は、裏山の立入禁止エリアにカッコいい秘密基地を発見したと大興奮。興味を持った宏哉と大和を引き連れて、裏山に行くことに。しかし、体調が良くないことを隠していた拓真は、藪の中で突然倒れてしまう……。篠谷と共に現場に向かった牧野は、拓真の症状を見て即座に病気を絞り込んでいく。数日後、一向に居眠りが改善しないゆきについて、牧野に相談しに来た篠谷。児童の本心を理解する難しさを吐露する篠谷だが、気持ちを理解してくれない牧野と、言い合いになってしまう。するとそこに、ゆきがグラウンドで倒れたという知らせが届く。 第1報のビジュアル撮影では、小学生4人と共演した松下。原作の牧野と同じく白衣にメガネ姿の松下は、ぶっきらぼうなキャラクターを表現するため、険しい表情でカメラ前に登場。しかし無邪気な子どもたちの笑顔につられ、思わず「僕も笑いたいな~」と本音が漏れる場面も。そして撮影終了後には、我慢していた笑顔も解禁し、子どもたちと声を合わせて「お疲れさまでした!」と挨拶を交わした。 主演の松下、原作者の日生、プロデューサーの岩崎秀紀からはコメントも到着した。 ■松下洸平(牧野役)コメント ・原作を読んだ感想 僕が知らない世界でした。小学生が抱えている悩みや目に見えない病、自分はあまりにも無知だなと感じましたし、大人と同じように子どもたちも様々なことで日々悩んでいて、助けを求めているんだとも。 それと同時に、教師や親御さんたちも、学校や家庭の中で色々な苦労をされていて、一生懸命になることで逆に自分を追い込んでしまう事もあったり。そういう悩みは学校の中だけに限らず、大人の社会にも通じるところがあるなとも感じました。 ・演じる牧野という主人公について 難しさと楽しさがあると思っています。僕なりの解釈ですが、牧野先生をただのツンケンした、何を考えているのか分からない人にはしたくないというか。彼は誤解を生んでしまうことも多々あるのですが、そこには信念や、医師としての思いも詰まっているんだと思います。時々抜けていたり、児童たちにいじられる愛らしい部分もあったり、全部ひっくるめて、視聴者の皆さんに「も~、牧野先生~(笑)」って思いながら見守っていただけるような、そういうキャラクターになれたらと思っています。 ・撮影で楽しみなことと不安なこと 今日の撮影は4人でしたが、ドラマの現場には30人、40人……こればかりは接してみないことには分からないので、でも、せっかく一緒に作品が作れるわけですから、まずは真正面からぶつかっていこうと思います。みんなで遊んだりもできたらきっと楽しいですよね! ・保健室の思い出 僕自身はあまり保健室にお世話になる子どもではなかったような気がします。当時は擦り傷を作っても「唾つけておけば治るよ!」みたいな(笑)。 ・視聴者へのメッセージ 学園ものでもあり、医療のお話でもあり、2つの側面を持つ新しい作品になるのではないかと思います。子どもたちが主役でいてほしいドラマです。子どもたちの抱える悩みや病に触れることで、僕たち大人が気づかされる部分もたくさんあります。 学校という場所で、出会ったことのない人数の子どもたちと向き合うことで、牧野自身も成長していきますので、ぜひ視聴者の皆さんにも優しい目で「牧野先生、頑張れ!」って見守っていただきたいと思います。 毎話ちょっとほっこりして、少しでもプラスな気持ちになれるようなドラマを力を合わせて作っていけたらと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください! ■日生マユ(原作)コメント 連載終了から6年たってのドラマ化、いまだ信じられない気持ちです。 松下洸平さんが演じてくださる牧野先生と子ども達が生きる世界、一視聴者としてとても楽しみです! 漫画ではなかったオリジナル展開も描かれる予定です。 たくさんの方にドラマ版放課後カルテ、楽しんでいただけたら嬉しいです! ■岩崎秀紀(プロデューサー)コメント 日生マユさんがたくさんの取材を重ね、心血を注いで描き上げた漫画『放課後カルテ』。ドラマ化させて頂けることを本当に嬉しく思います。初めてこの漫画に出会ったとき、「これは私の物語かもしれない」と、おこがましくもそう思いました。そう思うのは、きっと私だけではないと思います。私も、小学生の頃、保健室へよく行く児童でした。今となっては笑って話せるようになりましたが、父に無理矢理入部させられたサッカークラブの活動がある日にだけ、なぜか体調が悪くなって保健室へ行き、母に迎えに来てもらっていました。やがて母には「サッカーがある日だけ具合が悪くなるのね。根性なし」と言われ、自分が嫌になっていきました。しかし、今回のドラマ化にあたって取材を重ねていくと、実はそこには「気づけていない病」があったのではないか、と思わされました。今の小学生もそうかもしれない。子ども達はきっと、見えないところで色々なものを抱えています。そして、それを理解したくても気づけない親御さん、日々のお仕事が多くて児童一人一人と向き合う時間がない先生方もいるかもしれません。普段お子さんと関わらない人でも、学生時代の記憶や、今の生活にも当てはまる部分があると思います。 この物語の主人公・牧野先生は、病気に徹底的に向き合う中で、やがてその原因にまで迫ろうとします。牧野の言動は時に厳しいですが、児童本人すらも気づけなかったことを見つけてあげる。それが彼の役目になっていきます。私が行っていた保健室にも、牧野先生がいてくれたら、もう少し楽に生きられたかもしれない。そう思いました。 そんな牧野を演じて下さるのは、松下洸平さん。ドラマ化を考えているとき、本当に、松下さん以外考えられない!とオファーしました。病気に対しては真剣だけど、どこか人としては抜けている。 偏屈だけど愛らしい、新たな松下洸平さんの魅力に、きっと毎週クセになることと思います。
リアルサウンド編集部