3年ぶり!参議院議員食堂に寿司店オープン 一番の自慢は“地物”マグロ
一方で、国会の中の食堂は基本的には一般に開放されておらず、利用者の多くは国会議員やその秘書、国会で働く職員など、関係者に限られる。その上、衆議院議員食堂にも寿司店があるのだ。このような事情から、客の数を増やすことは容易ではない。そんな中で、立花社長は「国会周辺では少し安い価格設定」や「地物の提供」で他の食堂と差をつけたいという。 「国会には議員の先生だけではなく、裏方で働く職員さんがたくさんいることを知った。そういう方々にも喜んでいただきたいと思い、正直、最初の価格設定からかなり変えました」「基本的には全て我々は、地元でせりで落として、自分たちでさばいて、それを東京に送っている。だからおいしいものを安く、皆さんにご提供できるんです。そこが差別化できるところかなと」
また、オープン時点ではキャッシュレス決済のみ利用可能となっている。実は、官邸や国会に入っている飲食店は、現金のみの利用となっている店舗や、現金かQRコード決済のみ使用可能となっている店舗が多い。そんな中でも、キャッシュレス決済のみ利用可とした理由を、立花社長は「商売なのでお客様にある程度譲歩しないといけない」とした上で、「それでもオペレーションコストや管理コストが馬鹿にならない。その分値段で還元できたら」と話す。
■長く愛される店に…
国会の中ならではの経営の難しさがありながらも、出店を決意し、無事オープンをむかえた「鮨 塩釜港 国会議事堂店」。参議院議員食堂待望の寿司店として、「私が生きているうちは続けたい」と立花社長は語る。「僕はそもそも塩釜のマグロが美味しいよってことを知ってほしいんで、1個の発信基地になればいいし、自信もって美味しいもの出すんで、それを味わっていただけたらなと」
立花社長は、「塩釜のマグロがナンバー1だ」とインタビュー中に何度も繰り返していた。では、ナンバー1のマグロはどんな味なのか。オープン日のお昼、お店にお邪魔して、自慢のマグロをいただいいてみることにした。しっかり食感があるのにとろけていく不思議な感覚で、大変おいしかった! 「鮨 塩釜港 国会議事堂店」が、参議院議員食堂のこの場所で長く続くことと、おいしいお寿司でパワーチャージをした国会議員が日本を前に進めてくれることを期待したい。