「光る君へ」惟規はまひろと道長の関係に気づいているのか?高杉真宙、反響呼んだセリフの解釈明かす
この「無理」が何を指しているのか。SNSでは「赤ん坊が道長の子であることをわかっているのか」「まひろと道長の仲をどこまで知っているのか」と考察が展開されていたが、高杉は「完全にわかって言っていると思って演じていました」とのこと。「僕も台本を読んだ段階では(わかっているのかわかっていないのか)どっちなんだろうなと思っていましたけど、彼に鈍い印象はないし、きっと(信川清順演じる乳母の)いとから聞いたんだろうなと。惟規は家族思いで割とちょこちょこ実家に戻ってきているので、そのたびにいとにみんなの様子を聞いていたと思うし、その時にいろんな情報を聞いていたと思うんですよね。僕としては、あの場面でのセリフはすべて優しさから言ったことだと思っています」
なお、いとに関しては、第16回でまひろが悲田院で倒れた際、道長が為時邸に連れ帰り夜通し看病したことから、二人がただならぬ関係であることを悟っていた。
ところで、惟規はいつからまひろと道長の関係に気づいていたのか?「めちゃくちゃぼかしてます。基本的には感づいた情報と(いとから)聞いた情報があると思うんですけど、聞いた情報がどのタイミングで、どのようにしてというのははっきり描かれていません。少しずつ台本で気づいているなと思わせるセリフが出てきているという感じですね」
劇中、ソウルメイトのような関係を育んでいくまひろと道長だが、高杉は二人の関係をどのように見ているのか。「ソウルメイトっていう言葉は聞こえはいいですし、物語としては綺麗だと思います。ただ、惟規として見ていると苦しそうで。初めからソウルメイトとしてだったら問題ないと思うんですけど、始まりは恋愛感情だったから難しいんじゃないかって。でも僕はソウルメイトっていうのは男女問わずあると思いますし、素敵だなと思います」
一見、波風を立てる“クラッシャー”のように見えて、家族思いな惟規。第26回「いけにえの姫」では惟規が、宣孝が若い女性に心を移しているとまひろに告げ口したことから夫婦げんかに。しかし、それも姉を想うゆえのこと。
そんな惟規に、高杉は「惟規が登場する時に毎回、場の空気を変えられるような印象がありますよね。史実があまり残されていないこともあって、割と自由に動かせるキャラクターではあったと思うので、僕自身もそういったところを楽しんでやらせていただいています」と思い入れを語っていた。(編集部・石井百合子)