自民、衆院選小選挙区「全勝」県が6減 維新は初の大阪完全制覇 立民は新潟、佐賀で独占
27日投開票された衆院選で、自民党は群馬や熊本など8県で小選挙区の議席を独占した。令和3年の前回選挙は6県多い14県で全勝しており、派閥パーティー収入不記載事件の逆風が影響したとみられる。立憲民主党は新潟や佐賀の2県で、日本維新の会は大阪府で、それぞれ議席を独占した。 【ひと目でわかる】衆院選 与野党の獲得議席 自民が全勝したのは、山形(3選挙区)、群馬(同5)、富山(同3)、鳥取(同2)、山口(同3)、徳島(同2)、高知(同2)、熊本(同4)。自民が強い地盤を築く「保守王国」とされる地域が多い。山口、熊本両県では平成24年の衆院選以来、山形県では26年以来、自民の全勝が続くこととなった。 前回全勝したのは青森、山形、群馬、富山、石川、山梨、岐阜、福井、滋賀、鳥取、島根、山口、愛媛、高知の14県だった。今回新たに徳島と熊本が「独占県」に加わった一方、青森、石川、山梨、岐阜、福井、滋賀、島根、愛媛の8県で自民の牙城が崩れた。 一方、維新は本拠地とする大阪府内の19選挙区すべてに候補者を擁立し、初めて完全制覇を達成した。これまで公明党と協調関係を保っていたため、公明党の候補者がいる選挙区への擁立は見送っていた。 新潟県は5選挙区すべてを立民が制した。新潟で野党が全勝するのは、民主党が政権交代を果たした平成21年衆院選以来15年ぶりとなった。