下関が舞台の「幽霊はわがままな夢を見る」全国公開、深町友里恵・加藤雅也ら出演
「巫女っちゃけん。」などを手がけたグ スーヨンの監督作「幽霊はわがままな夢を見る」が、6月29日より東京・ユーロスペースほか全国で順次公開される。このたびメインビジュアル、場面写真、予告編、監督・キャストのコメントが一挙到着した。 【動画】グ スーヨンの監督作「幽霊はわがままな夢を見る」予告編はこちら 本作は、俳優の加藤雅也が山口・下関市出身のグ スーヨンと俳優の深町友里恵に声を掛けたことをきっかけに製作された下関発のオリジナルムービー。物語は、俳優を夢見て上京した富澤ユリが、夢破れて故郷の下関に戻ってくるところから始まる。彼女は父・昌治の経営するカモンFMを手伝うことになるが、そこは倒産寸前のラジオ局だった。そんな中スポンサーは、地元に残る怪談「耳無し芳一」をモチーフにしたラジオドラマの制作をユリに提案する。深町がユリ、加藤が昌治を演じたほか、大後寿々花、西尾聖玄、山崎静代(南海キャンディーズ)、佐野史郎も出演した。 2023年12月に下関で行われた上映での反響を受け、全国公開が決定した本作。深町は「東京で夢を追いながらも理不尽な出来事に苦しんだり、一生懸命にやって来たことが叶わなかったり、そんなユリを演じて私もたくさん気付きがありました」と語り、加藤は「下関でロケをしただけの映画ではなく、下関の人たちと作り上げた“下関映画”です」と充実感をにじませる。また、これまでにも下関を舞台に数々の映画を制作してきたグ スーヨンは「地元の下関だけじゃなく、東京で上映されることを嬉しく思います」「これから映画を撮りたい人たち、まだまだ映画を撮り続けたいボクのような人間の小さな希望になりました」とつづった。 YouTubeで解禁された映像には、下関市民がラジオドラマの収録に参加するシーンや、昌治に対して声を荒らげるユリの姿、彼女のもとに現れた謎の少年が映し出される。ビジュアルにはユリと昌治が向き合う姿が収められ、「死ぬんはいつでもできるけぇ、生きちょってもええよね。」というコピーが添えられた。 なお本作は、5月4日から6日にかけて開催される第2回横浜国際映画祭に正式招待されている。 ■ 深町友里恵 コメント この映画は、生まれ育った慣れ親しんだ街、下関の美しい景色と人間模様がたっぷり映っています。東京で夢を追いながらも理不尽な出来事に苦しんだり、一生懸命にやって来たことが叶わなかったり、そんなユリを演じて私もたくさん気付きがありました。この映画を観て何かそれぞれの気付きのきっかけになればなと思います。 ■ 加藤雅也 コメント 私は常々殆どのドラマが東京で撮影されていることに疑問を持っていました。 地方では地域特有の街の色があり、その色がドラマに新たなエッセンスを加えてくれると思っています。 今まで奈良や広島や沖縄で地域密着型の映画を制作してきましたが、今回も下関の色が出た“下関映画”が出来上がりました。 下関でロケをしただけの映画ではなく、下関の人たちと作り上げた“下関映画”です。 一人でも多くのお客様に観ていただきたい思いが詰まった作品です。 ■ グ スーヨン コメント この映画が地元の下関だけじゃなく、東京で上映されることを嬉しく思います。地元ではメジャーな映画を抜く観客動員でした。ともするとPR的だったり、ロケしただけというものがほとんどな中で、地方の町からでも資金繰りを含めて、一から作品としての映画が創れて全国の劇場でかけられるという、小さな小さな成功だと思います。これから映画を撮りたい人たち、まだまだ映画を撮り続けたいボクのような人間の小さな希望になりました。