ウォール街は原子力発電を支持している…発電能力を3倍にする取り組みを支援（海外）
ウォール街は原子力エネルギーを支持している。 ゴールドマン・サックスを含む約14の銀行が、世界の原子力エネルギー供給を3倍に増やす取り組みを支援している。 マイクロソフトを含む大手テクノロジー企業も、データセンターの電力供給に原子力エネルギーを活用し始めている。 大手テック企業は原子力発電に期待を寄せているが、今ウォール街もその動きに関心を示し始めている。 ゴールドマン・サックス（Goldman Sachs）、モルガン・スタンレー（Morgan Stanley）、バンク・オブ・アメリカ（Bank of America）などアメリカの大手を含む世界の主要な14の金融機関は、2050年までに世界の原子力発電能力を3倍にする取り組みを支援することを2024年9月23日に発表した。 シティ（Citi）、バークレイズ（Barclays）、BNPパリバ（BNPパリバ）を含む大手銀行は、この目標の達成に向けてどのような手段を取るかについては明らかにしていない。 しかしながら、彼らの取り組みは、2023年のCOP28（第28回国連気候変動枠組条約締約国会議）で示された排出目標の達成と原子力エネルギー分野の復活に貢献する上で極めて重要なものとなる可能性がある。 クライメート・ウィーク・ニューヨーク（Climate Week NYC）中に、ニューヨークのロックフェラーセンターで行われたこの発表は、金融機関が原子力発電と原子力産業の拡大への支持を表明したものだ。 グッゲンハイム・セキュリティーズ（Guggenheim Securities）のジェームズ・シェーファー（James Schaefer）はプレスリリースで次のように述べた。 「新しい原子力発電はクリーンで安全であり、さらに重要なのはそれが実証済みであることだ。データセンターやAI技術に対して今後の大きな電力需要が迫っていることを考えると、計画中のプロジェクトを発電所の建設へと迅速に進めることが不可欠だ。そのためには、原子力関連企業、発電所の所有者、データセンターやテック企業、銀行などの金融機関が緊密に協力する必要がある」 2050年までに世界の原子力設備容量を3倍にする「原子力3倍宣言（Declaration to Triple Nuclear Energy）」に賛同する25カ国には、アメリカ、カナダ、フランス、日本、韓国、スウェーデン、ウクライナ、アラブ首長国連邦、イギリスなどが含まれている。 かつてはクリーンエネルギーの未来と考えられていた原子力発電だが、政府が高額なインフラ整備プロジェクトへの支援に消極的であること、環境への影響に対する懸念、アメリカでの安価な天然ガスとの競争などの要因により、ここ数十年で人気が低下している。
