ザッケローニ氏、日本サッカー協会殿堂入り 日本代表監督時代は「人生で最良の4年間」
第20回日本サッカー殿堂掲額式典が29日にJFAサッカー文化創造拠点『blue-ing!』で開催され、2010年から2014年まで元日本代表の監督を務めたアルベルト・ザッケローニ氏が掲額者となった。 式典には日本サッカー協会(JFA)名誉総裁の高円宮妃殿下、宮本恒靖会長らが出席。またザッケローニ氏の通訳を長く務めた矢野大輔氏も来場した。 ザッケローニ氏は改めて日本代表を率いた4年間を振り返り、「人生で最良の4年間と言っても過言ではありません」と当時を述懐。「素晴らしい選手たちで、プレーの質も素晴らしい選手たちだった。私が来る前からサッカーを知っていた優秀な選手たちだった。それを組み合わせ、さらにチームとしての力を引き出していくことが私の仕事だったが、すでに高いレベルにあることは明らかだった。そしてグループは家族になった。かわいらしく、素晴らしい選手たちだった。やりやすい環境を整えてくれたので、その後はどこかの監督をしても、これ以上はできないと思ったほどです」と、当時の日本代表選手やスタッフ、JFAのバックアップ体制を称えた。 式典では“愛弟子”と言える長谷部誠、長友佑都からのVTRでのメッセージも。「ザックさんと出会ってサッカー人生だけでなく、人としても大きく変わった」(長谷部)、「ザックさんがいて、今の自分がいる」(長友)と、感謝の言葉が送られた。目を細めたザッケローニ氏は、特に昨シーズンで現役を退いた長谷部についてのコメントを求められると、「長谷部についてはキャプテンの中のキャプテンだと思っています。(来賓として来場している)実の息子の目の前で言うのもあれだが、マコトは私の息子だと思っています」と振り返っている。 FIFAワールドカップカタール2022ではFIFAのテクニカルチームの一員として、各国の戦いを分析していたザッケローニ氏。「素晴らしいと思った。大きな変化についてではないが、世界最強と言われているチームと互角に戦い、ときには勝利。今までの鍛錬が実ったと思う。必ずいい驚きがあった。周りもいい評価をしていた」と日本代表の進歩に目も細めている。
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