失職を選択 兵庫県知事「議会の解散」も「辞職」も選択肢になかった…出直し選挙は「1人でやる」
日テレNEWS NNN
不信任決議を受けていた兵庫県の斎藤知事が失職することを選び、出直し選挙に臨む意向を明らかにしました。出直し選については「1人でやっていく」などと述べました。 ◇ 不信任決議案の可決から1週間。兵庫県の斎藤元彦知事が下した決断は… 兵庫県 斎藤元彦知事(46) 「結論から言うと、不信任決議案を受けて、議会の解散はせず30日付で『失職』。次期知事選において出直し選挙に臨ませていただく」 選んだのは「失職」。 兵庫県 斎藤元彦知事 「県政が混乱していたのは認めざるを得ない。ですが、改革は進めていきたいという強い思いがあります。辞職ではなく失職になるが、出直していきたいと考えています」 9月30日付で知事の職を失い、出直し選挙に臨む意思を表明しました。
県議会の議員全員からノーを突きつけられていた斎藤知事。辞職か、解散か、失職か、9月29日までに選択を迫られていました。 兵庫県 斎藤元彦知事 「苦しい1週間でした。全会一致で不信任ですから、これはどこの県や自治体でもおそらくない、前代未聞なことなので」 ──解散しない選択の理由は? 兵庫県 斎藤元彦知事 「議会の解散は、私の中で最初からなかった。今回の問題は私のこれまでの対応が問題視された。これは私が自ら信を問うことが大事だと思っている」 今回の決断をしたタイミングについて聞かれると… 兵庫県 斎藤元彦知事 「きのうの朝です。高校生が私のとこにきて手紙を渡してくれた、『やめないでほしい』と。そこはすごくぐっときた」 高校生からの手紙に目に涙を浮かべました。
しかし、亡くなった元県民局長については… 兵庫県 斎藤元彦知事 「1つ1つの対応は、法的にも適切にやってきたという思いは今も変わりません」 一連の問題では元県民局長の男性が斎藤知事によるパワハラなどの疑惑を告発。その後、停職3か月の処分となり、今年7月に死亡しています。 ──道義的責任があるかどうか、どちらでお考えですか? 兵庫県 斎藤元彦知事 「大きな責任はあると思っています。道義的責任という言葉は辞職につながる言葉だと理解していたので、私は辞職をすることは選択肢としてなかった。不信任決議を出して可決になったのは、そこは少しやっぱり…本当にそこまでいかないといけなかったのかという思いは正直ありますね」
兵庫県民は… 兵庫県民 「みんなとうまくやってこその県政だと思うから、選びにくいっていう気はする」 兵庫県民 「仕事はちゃんとしているので、ただ選挙しても伝わらないと思います」 当選した場合、新たに4年、知事を務めることができる出直し選挙。 兵庫県 斎藤元彦知事 「完全に1人の『無所属候補』になりますから、これは…なかなか大変だと思う。自分ができる自分流の選挙をどういうふうにできるのか。これも1つの挑戦だと思います」 知事選は失職後50日以内に実施されます。 (9月26日放送『news zero』より)