「修学旅行のかわりは被災地訪問」 大阪の高校球児が石川に
北陸放送
能登半島地震の被災地のためにできる活動をしたい。 大阪の高校球児が石川を訪れ、海岸での清掃ボランティアに励んだほか、県内の高校生と一緒に白球を追いました。 【写真を見る】「修学旅行のかわりは被災地訪問」 大阪の高校球児が石川に 羽咋市の柴垣海岸でごみ拾いのボランティア活動を行っていたのは、大阪商業大学堺高校野球部の選手25人です。 柴垣海岸では地震による津波が沿岸部まで押し寄せ、大量のごみが流れつきました。だいぶ片付いたもののそれでも海岸にはまだごみが残っていて、ボランティアの力が必要な状態です。 野球部員は14日の午前中、ごみ拾いの活動に取り組みました。 野球部員 「ごみも大きなものだけでなく細かいものも時間がかかると思うが、少しずつやっていかないといけない。次来るボランティアが少しでも楽できるように拾った」 今回参加した部員は全員2年生ですが、野球部の遠征があったため学校の修学旅行に行けませんでした。 この春に予定していた修学旅行のかわりになる遠征、監督と選手で決めた行き先は石川県でした。 野球部員 「多数決をとって、全員が石川県でこんな活動をしたいと言って決まった。全員同じ気持ちで今掃除をしている」 全国で大きく伝えられた能登半島地震は、彼らの心に大きく響いたようです。 大商大堺高校野球部・西野蓮主将 「しんどい状況の人がいるということなので、(自分たちが)楽しむより先にしんどい方が楽しいと思うようになったほうが、僕たちも絶対後々楽しいと思える。そういう気持ちで来た」 そして、午後からは輪島高校と金沢北陵高校の野球部と一緒に金沢市内で練習を行いました。 輪島高校・中川直重選手 「(西野主将は)めっちゃ筋肉エグくてすごいなと思います」 輪島高校は市外に避難をする部員もいてなかなかそろっての練習ができず、金沢北陵高校は校舎が土砂崩れの被害を受けるなどし、練習場所の確保が難しい状態が続いています。 はじめはぎこちなさも見えた選手ですが、ノックを受けていくうちに自然と一体感が出てきます。
輪島高校・中川直重選手 「こういう経験もありがたいことですし、大人数でやるとめっちゃ楽しい」 金沢北陵高校・宮嵜宗知主将 「ありがとうございます。感謝の思い。(今後は)工夫しながら感謝しながらやっていきたい」 大商大堺高校・西野蓮主将 「アドバイスしあったり「こうしたらうまくなるぞ。こうしたらチームが強くなるぞ」と言いつつ仲を深めていって、こういう現状を言い訳にせず試合に勝ってほしい」 3つのチームが置かれた状況は違いますが、ともにグラウンドで練習した経験は、選手たちに多くの学びと気づきをもたらしたようです。
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