イーロン・マスク「うちのAIはオープンソース。誰でも自由に使える」
急いで自分はオープンソース化! イーロン・マスクは、自身のスタートアップであるxAIのGrokをオープンソース化すると発表しました。これによって、チャットボットの内部構造を誰でも分析したり、競合製品を開発したりできるようになります。 今のところ詳細はまだわかっていませんが、OpenAIを「オープンじゃない!」と訴訟した手前、自分のはオープンにしとかなきゃという動きのようです。
OpenAIとバチバチのバトル中
3月初めにOpenAIとサム・アルトマンを提訴したイーロン・マスク。OpenAIが非営利団体としての使命を裏切り、その研究を一般に公開することを放棄したと主張しています。 イーロンはOpenAIの初期の投資家の1人でしたが、数年前に袂を分つこととなりました。そしてChatGPTの急激な成長と人気を目の当たりにして批判的になり、訴訟まで起こしてしまったというわけです。つい先日、深夜に「OpenAIは嘘っぱちだ」と悪口投稿もしていました。 「オープンソース」という言葉は、すべてのコードを公開することから、重要な詳細を共有することまでどんなふうにでも捉えられる曖昧な意味を持っていますが、イーロンの発表でもどれだけオープンなのかは述べられていません。
イーロンはオープンソース提唱者
ちょうど1年前、イーロンはXをオープンソース化すると決定し、一部アルゴリズムなどのコードを公開していますが、そこまで重要なものは明かされていないという感じです。とはいえ、イーロンは長年に渡ってオープンソースの研究の提唱者で、実際ほとんどの企業が秘密にしたいであろう特許の詳細をTesla(テスラ)では公開しています。 AIチャットボットのオープンソース化は、すでに他の企業でされています。Metaとフランスの企業Mistral AIがコードの一部を公開していますが、どちらも重要な詳細は秘密にしています。 イーロンが自分のAIをオープンソース化することは、OpenAIとの戦いで有利に動くと見られています。
岩田リョウコ