インド株や通貨ルピー急落-与党連合リードも圧勝困難な情勢
(ブルームバーグ): 4日のインド株は下落。総選挙の初期段階の開票作業で、モディ首相率いるインド人民党(BJP)を中心とする与党連合が先行しているものの、与党の圧勝を示唆していた出口調査よりも小さなリードにとどまっていることが示された。
NSEニフティ50指数は一時8.5%安と、取引時間中としては約4年ぶりの下落率。ルピーと国債も売られている。
与党連合は290議席超を獲得する勢いだが、過半数の272議席をやや上回る程度にとどまり、2019年の前回選挙で確保した約350議席に遠く及ばない情勢だ。
与党連合の勝利が予想よりも僅差であれば、一部の投資家がインドの持続的な経済成長に極めて重要と考えている政治的に難しい土地・労働法制の改革を断交する能力を巡り、疑念が生じるとみられる。
カナラ・ロベコ・アセット・マネジメントの債券責任者、アブニシュ・ジェイン氏は与党連合が再び政権を樹立しても弱体化するなら、改革を実行する能力を十分に発揮できないだろうと指摘。「財政出動の拡大や予算関連のポピュリズムにつながる恐れがある」と述べた。
ルピーは対ドルで下げ、10カ月ぶりの下落率を記録。10年債利回りは一時11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し7.06%と、昨年10月以来の大きな上昇となった。
原題:India’s Markets Tumble as Election Much Tighter Than Forecast(抜粋)
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Chiranjivi Chakraborty, Subhadip Sircar