サンロッカーズ渋谷、滋賀に快勝 選手復帰のアウダ選手12得点
Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が12月21日、滋賀レイクス(同、滋賀)と対戦し83-67で勝利した。(シブヤ経済新聞) 【写真】ダンク2本や要所での3Pシュートなど10得点を挙げたトロイ・マーフィージュニア選手 アンソニー・クレモンズ選手のシュートで先制したほか、ジョシュ・ホーキンソン選手、ケビン・ジョーンズ選手とオープンの3ポイント(P)シュートを確実に沈めた立ち上がり。途中出場したトロイ・マーフィージュニア選手はダンク、阿部諒選手はアタックからシュートやアシストを決めるなど安定した攻撃が続く。タフなシュートを打たせたりパスをカットしたり、シュートをブロックするなど好守も見られ20-10とリードを奪う。 第2クオーター(Q)も得意とする守備とのずれをつくる攻撃から得点を重ねる。パトリック・アウダ選手は「インサイドをアタックすることを強調されていた。常に高さのアドバンテージがあり、ディフェンスの穴を狙って激しくいくことは決めていた」とゴール下で1対1を仕かけて得点を挙げた。しかし、「集中力や遂行力を落とした」(ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC))とリバウンドなどから速攻を許す場面が増え一時5点差に詰め寄られる。 41-33で迎えた後半。ホーキンソン選手が身長差を突いた攻撃で得点を重ね、ベンドラメ礼生選手はリバウンドや好守から積極的に速攻を狙ったほか、アタックで守備を引き付けジョーンズ選手の3Pシュートをおぜん立て。終盤にはクレモンズ選手が3Pシュートを2本沈め、残り約6秒からアウダ選手がボールをプッシュし滋賀のファウルを誘発。得たフリースロー2本を確実に沈め61-46とリードを広げた。 点を取り合った最終Q。立ち上がりはファウルがたまっている滋賀の選手の守備を積極的に狙って得点。ホーキンソン選手やジョーンズ選手にダブルチームを仕かける滋賀に対し、ゴール下に飛び込むプレーで合わせたアウダ選手は、「大事にしているのは相手のディフェンスを読むこと。良いパスを出してくれて、自分も良いスペーシングができてそれがかみ合った」と振り返る。終盤には速攻に走ったマーフィージュニア選手、リバウンドに飛び込んだホーキンソン選手がダンクで沸かすなどして勝ち切った。 滋賀は現在リーグ最下位と苦しんでいるチームだが、「戦う意思を持っているし、個々のクオリティーや力があるので、かいくぐるのは難しかったしハードにやらないといけなかった」とパヴィチェヴィッチHC。アウダ選手も「練習中や試合前などに口酸っぱく言われていたので、リーグに簡単な試合は一つもないというのが頭に植え付けられていて油断する雰囲気は全くなかった」と続けた。 昨季B2のチームでプレーしていたアウダ選手は今季、SR渋谷にスタッフとして加入していたが、リード・トラビス選手が故障者リスト入りしたことから11月29日に選手契約を交わした。「(スタッフとして)加入してからもずっと練習していて、5月までプレーしていたコートはすごく恋しい場所だった」と言い、「我慢強くやっていたので選手として戻ってこられてうれしい。オファーをもらえたのでチームに還元したい」と喜びを表現した。 マーフィージュニア選手は今季最多となる28分強出場し、シーズンハイの12得点を挙げるなどした。パヴィチェヴィッチHCは「以前よりは安定してきているのは分かるがまだ十分ではない。一流の選手になるため、ポテンシャルをいかんなく発揮できるようにしつこく指導もしている。ここで止まらずに突き詰めてほしい」と期待を寄せる。 両チームは22日も戦う。
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