「仕事が好き」従業員の3分の2が障害者 例えば「ゴミ箱の場所」改善を提案して働きやすく 法定雇用率は4月に引き上げへ 北九州市
FBS福岡放送
企業が雇用しなければならない障害者の割合、法定雇用率が、4月から引き上げられます。北九州市に、30年前から障害者の雇用拡大に取り組んでいる企業があります。障害がある人とともに働く上で大切なことがあるといいます。
■従業員 「私たちTOTOグループは、様々な提案を通じ、お客様の期待以上の満足を追求します。」 北九州市小倉南区にあるサンアクアTOTOは、福岡県と北九州市、TOTOが共同で出資して1993年に設立されました。 145人の従業員のうち93人、およそ3分の2が障害者です。 勤続20年をこえるこちらの男性には知的障害があります。 ■従業員 「おはようございます。」 Qきょうはどういう作業をされているんですか? 「これを剥いでいく作業です。30個たまるまで、これに入れていくんです。」 Q仕事は毎日どうですか? 「楽しいです。僕はこの仕事が好きなので。」 段ボールを素早く組み立てるこちらの女性は、ここで働き始めてから30年になります。 ■従業員 「聴覚障害があります。話し方からみたらわかると思いますが、聞こえないです。耳が聞こえない私でも働きやすい環境ができているので、30年続けてこられたんだと思います。」 取扱説明書の作成やアンケートの文字起こしなど、TOTOグループから受注する業務は多岐にわたります。年間売り上げおよそ30億円のうち、9割を占めるのが、水栓金具などを製造する部門です。 ■従業員 「よろしくお願いします。」 急な体調不良や欠勤があっても部品の生産が滞らないように、さまざまな技術を身につけています。 ■従業員 「別のメンバーが体調不良で来られなくなったので、急きょ応援で入ることになりました。今まで慣れまくっていましたので、 感覚は覚えてます。不安はありません。」 サンアクアTOTOで作られる製品は、技術と品質に国からお墨付きを得られるJIS認証を取得済みで、働く人たちは「ものづくり」の一翼をしっかりと担っています。