高校バレー界注目度急上昇中の忠願寺風來&莉桜が姉妹トーク エースの妹とキャプテンの姉が「日本一の景色」目指す
警察犬の訓練士、デザイナー、教師…でもやっぱり
【Q】バレー選手以外で小さい頃の夢は? 【風來】犬が好きだったので、警察犬の訓練士になりたかったです。絵とかを描くのも好きなので、デザイン関係の仕事がしたいなと思った時期もありました。 【Q】お父さん(貴博さん)が指導している中学生女子のクラブチーム「Vigare(ヴィガーレ)大分」のロゴマークも風來選手が手がけたそうですね。あのマスコットキャラクター…かわいい犬ですね。 【風來】いえ、あれはオオカミです(笑)。 【Q】かわいいオオカミですね。 【風來&莉桜】……(笑)。 【莉桜】小学校の時は黒板に字を書くのが好きで、学校の先生になりたかったですね。中学ではバレーの指導者になるのが夢だったんですけど、途中から(バレー選手として)いけるところまでいきたいなと思うようになりました。 【Q】バレーでの目標や夢は? 【風來】高校で「日本一」になりたい気持ちがずっとあります。入学してからは、この前(インターハイ)の3位が最高だったので、それよりも上を目指しています。高校を卒業したら、本当の意味でバレーボール選手としての人生が始まる。自分がどこまでいけるか分からないけど、いけるところまでいきたいです。 【莉桜】来年とか自分の代でというよりも、今年に懸けて、日本一を取りたい。左利きで守れて、何でもできるプレーヤーとして、私が新しい歴史をつくりたいです。 【Q】最大の目標でもある春高で勝つためには? 【風來】一生懸命プレーするのはバレーボーラーとして当然です。他のチームの選手と「差」をつけるには、バレー以外での日常生活でバレーに費やす時間を増やすことが大事。コートに入っている6人だけじゃなくて、部員人全員です。人として当たり前のことができていないと日本一にはなれない。日本一の人間じゃないと、そこにはたどり着けません。だからこそ「人間力」を磨いていきたいです。 【莉桜】ここ(東龍)に入ってから周りの目というか、見ている人に「こんなもんか」と思われたくなくて…。そんな勝手なプライドがマイナスになって、試合で思うようなプレーがまだ一回もできていません。メンタル面を鍛えないといけないのはもちろんですが、最後は自分次第。自分にもっと厳しくできるように、日頃の生活からしっかりしていきます。 【Q】莉桜選手は、中学生の時に大分県選抜として出場した全国都道府県対抗中学大会で最優秀選手に輝き、今夏のインターハイでもベスト6に1年生で唯一選ばれました。高い期待の一方で重圧もあるのでは? 【風來】インターハイでは「私に持ってきて!」と(セッターを)呼んでも、リオンにしかトスが上がりませんでした(笑)。リオンに全部ブロックが付いていたから、私は(相手のブロックが)0枚か1枚なので。それでもリオンに上がるから、大変だろうなと。でも、リオンはインターハイ後から速いトスへの対応にも取り組んでいます。(身長181センチの)高さを生かしつつ、幅を広げているので武器になるはずです。 【莉桜】ブロックが何枚来ようが、関係なく打ち抜くのがエースの役割だと思っています。人としてみんなから応援されるプレーができるように頑張ります。 ◆忠願寺風來(ちゅうがんじ・かえら) 2006年11月13日生まれ。大分市出身。ポジションはミドルブロッカー。舞鶴小3年から「東大分ジュニア」でバレーボールを始める。稙田南中では3年時に大分県選抜で「全国都道府県対抗中学大会」に出場。大分・東九州龍谷高に進学し、2年時の24年2月に開催された「全日本ジュニアオールスタードリームマッチ」に出場。3月には同学年の秋本美空(東京・共栄学園高)らとともに「全国高校バレーボール男女選抜強化合宿(3次)」に招集され、今夏は全国高校選抜女子チームのタイ遠征にも参加。身長178センチ。最高到達点は293センチ。 ◆忠願寺莉桜(ちゅうがんじ・りおん) 2008年8月24日生まれ。大分市出身。ポジションはオポジット。舞鶴小1年から「東大分ジュニア」でバレーボールを始める。稙田南中では、3年時の23年に中国で開催された「第1回アジアU16女子選手権大会」で年代別日本代表のエースとして優勝に貢献。大分県選抜を準優勝に導いた「全国都道府県対抗中学大会」では女子の最優秀選手に選出された。全国中学生選抜メンバーで臨み、優勝した24年2月の国際大会(イタリア)ではキャプテンを務め、MVP。大分・東九州龍谷高に進学し、入学直後から得点源として活躍。6月にタイで行われた「女子U18アジア選手権大会」では日本の準優勝に貢献し、ベストオポジット賞を受賞。憧れの選手は高校の先輩で、女子日本代表として16年リオデジャネイロ五輪に出場した長岡望悠(SAGA久光スプリングス)。身長181センチ。最高到達点は297センチ。
西日本新聞社